女性向けイベントの運営に女性を登用してほしい理由
初投稿ということで、まずは自己紹介をさせてください。25年くらい前からプロ野球、高校野球、バレーボールなどの記事を書いています。以前は女性読者が大多数を占める「プロ野球ai」という隔月刊のグラビア誌でお仕事をしていました。
先日、ふとツイッターとフェイスブックで「女性向けのスポーツイベントに、なぜ女性ゲストを呼んでしまうのか、ずっとモヤモヤしていた」とつぶやいたところ、意外と反応が多かったのでその件について書いてみたいと思います。
(そこに至るまでには、わたしが長年、取材をしてきた堺ブレイザーズというバレーボールチームが、レディースデーと銘打った女性サポーター向けホームゲームイベントを計画した。そのイベントで俳優の大谷亮平さんのトークショーが行われたという経緯があります)
出版界、それもスポーツという男性社員や男性チームスタッフが大半である世界で働いてきた中で、いつも感じていたのが……
「女性向けのイベントに女性モデルとか女性アイドルとかいらなくない?」という感想でした。別に若く、美しい人をねたみ、ひがんでいるわけではありません。
往々にして、その人選するのは男性スタッフで(しかも権限のある年配の方だったりします?)「自分が会いたい人を選んでいるんだろうな」というのが見えてしまうのが残念なのです。
わかりますよ。そりゃ、かわいい女子に会いたいですよね。実際、昔働いていた外資系商社でも「香水の似合う女性に賞を授ける」という企画で、次長か部長が「おれ、〇〇さん(女優)に会いたいから〇〇さんに投票した」と話していたのを目撃した経験もあります。なんとなくそういう理由で選ばれるんだろうな~と、世間の皆さんもうすうす感づいているはず。
でも、それって本当に女性サポーター、女性ファンの皆さんが望んでいることなのかな?
「いちばんの目的は試合観戦だけど、もしイケメン俳優が見られたらラッキーだし、うれしいな」
そんな淡い期待を抱いてレディースデーのお知らせを見てみたら、若い女性ゲストの名前。その女子が自分たちの大切なチームにやってきて、大好きな選手たちの側でキャッキャッとされていたら……楽しくないんじゃないかな。
でも、「楽しくない」と大きな声で言うと、前記のわたしのように「ひがんでいる」と思われそうで嫌なので、声をあげるのをためらう人も多い気がしています。
そして運営側も、これまででしたら
「なんか上の人が女性向けイベントやれっていうから、やってみたけど大して盛り上がらずに終わった」で済んでいたであろう話なのでしょうが、広島カープ(や一時期のセレッソ)の成功例を見ると、もうスルーはできなくなる。「本気で女性サポーター増やそうよ」という話になってきます。今、おそらくプロ野球もほかの競技も女性サポーターの発信力、拡散力、影響力、購買力(試合観戦のリピート率の高さも含む)を何とか取り込めないかと奮闘しているのではないかと推測します。
でも、いったい何が女性サポーターの心に刺さるのか、その思いがはかれず困っている運営は多いという話も耳にします。
プロ野球を含むスポーツ界では今後、女性スタッフの雇用がもっと増えるのではないでしょうか。むしろ増えてほしいとも思います。
スポーツを仕事にしたいと考えている女性にとってはチャンスですよね。