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素敵な「もの」の世界#6~喜びに満ちた時計~

いろいろ不思議なことが起こるようになってきたけれど、毎回新鮮に驚いてしまいます。今回もそんなお話。

『はてしない石の物語#22~かくれんぼした「背中を押すピアス」~』『素敵な「もの」の世界~友情の証「麗しいピンクのリング」~』に登場したイッコさんと用事があって出かけたときのこと。

イッコさんの過去の記事はこちら。

私がイッコさんを車でお迎えをして目的の場所に向かいました。その用事が済み「ランチでもしましょう」とお店に入り席についたら、イッコさんが「あらやだ。時計止まってる。電池かなあ。替えてからそんなに経ってないと思うんだけど」と時計を見ていました。のぞいてみると、私がお迎えに到着したちょうどその時刻で止まっていました。内心(何かメッセージがあるのかも)と思いましたが、その時は何も言いませんでした。

ランチを食べ始めちょっと経った頃「あれ?電池じゃなかったのかな?動いてる」と。時刻を合わせてみたところ、その後は何の問題もなく動いていました。そう、こんなこと前にありました。『素敵なものの世界#5~猫のちょいちょい「おもちゃになりたい時計」~』に同じようなエピソードがあります。

そのお話がこちら。

私は「それは絶対メッセージがあるはずだから、今度K先生の治療に行ったときに見てもらったらいいよ」と伝えました。「わかった、そうしよう。ちょうど予約入れたいと思っていたの」というので、「ちなみに明後日9時に石の勉強を入れているんだけど、9時半の予約が取れたら石の勉強から一緒に行かない?」と聞いてみました。「えー!いいの?もし予約とれたら一緒に行ってもいいってことだね」とその場でLINEで空き状況を確認したところ、空いていたのでした!

そんなわけで勉強会に同行してもらうことに。勉強会の後には語りたいことがたくさんあって話し相手が欲しくてたまらなくなるので(これまで、イッコさんのところに押しかけて聞いていただいたことが何度かあります)一緒に行ってもらえるのはとても嬉しい。

石の勉強会の日を迎え、最初に時計を見ていただきました。私から事情を説明したところ、K先生はしばらくじーっと時計を見つめていました。そして感動した面持ちで「これすごくいいね!」とおっしゃいました。イッコさんはネットで見て一目で気に入ったこと、日本の会社のものだから応援したいと思ったこと、調べてみて時計づくりに誇りをもっていることなど「100点!」と思って購入したことを話してくれました。先生は「ネットで買ったの?」と驚かれ「これはね、店頭で出会ったと思うくらい繋がりが強いよ。店頭に並んでいたとしてもイッコさんは呼ばれて引き寄せられていたと思う」と。「この時計はね、喜びがテーマになっている。作り手が喜びをもって作っているし、それが時計に現れていて、この時計も喜びに満ちている。そして喜んで身につけてくれる人のところに行きたいと思っている。実際イッコさんはとても喜んでつけているから、本当にすごくいいよ」と。イッコさんが「これをつけると若々しくなる気がするんです」と言ったら「作り手の気持ちがフレッシュなんだよね」「そしてみんな笑顔になる」と・・・

ベルトもどんなサイズの人でも腕になじむように作られていて造りが素晴らしいと感動して、先生も欲しくなったようでネットを調べ始めました。「いいねえ、かっこいいねえ」とまるで少年のように夢中で眺めています。そのわくわくしている姿にこちらまでわくわく・・・「京都の会社なんだね。あ、今度大阪に出張に行く予定があった。京都に行く時間あるかな」と今度はカレンダーを確かめていました。先生、かなり本気です。

イッコさんが購入した時、キャンペーンをしていたようで、黒い皮のベルトが付いてきたんですって。簡単につけかえができるとのこと。先生によると黒い皮ベルトの時は会合やイベントなど、人が集まるときに身につけると良いとのことでした。


黒い皮ベルトにお召し替え

イッコさんは「もの」が大好きな人で、お気に入りに囲まれて過ごしたい人。そういう「もの」への愛は見る目を養い、その「愛」がまた次の出会いを呼ぶのではないか、そう感じた私は「イッコさんには見る目があるということですよね?」とお聞きしたら「そう、その通り!」と太鼓判を押していただきました。

先生に「私が到着した時間に止まったのは、そうすれば私が気が付いて先生のところでメッセージを受け取ってもらえるとわかっていたからですか?」とお聞きしたら「もちろん!この時計はエネルギーを持っているからね、ちゃんとわかっていてのことだよ」とのことでした。

そして最後に「この時計がメッセージを伝えてくれている。それは本当に純粋な思いからなんだけど、願いがあって、この時計を広めてほしいとのことだよ」と教えてくださいました。「あら、先生、そのメッセージを受け取ったからには先生もやっぱり購入しないと、ですよね」と言ったら「だね」と笑っていました。ちなみに『KUOE』という会社の時計です。

この物語をまずはイッコさんに確認いただいたところ、以下のようなメールが届きました。

『何だかまだ頭がボーですがうるうるしながら読みました。起きたことを整理して心に納めることが出来ました、ありがとう。
実は、私も昨日は何か大きなきっかけが与えられるような気がしていて、「首を洗って待つ」ような心境でした。帰宅してじっくり考えてみると、私の自由を尊重しながら深い愛情を持って背中を押してもらったのだと納得がいきました』
 
私としては楽しい石の勉強会に一緒に参加いただける、とワクワクした気持ちでした。でも考えてみれば、石や物は純粋なだけにごまかしはきかない、そもそもK先生にごまかしはきかない、だからメッセージは必ずしも自分に都合の良いものとは限らない、イッコさんはそれをよくわかっているから「どんなメッセージでも真摯に受け止めよう」という気持ちだったのだと思います。その気持ちはとてもよくわかります。

イッコさんは自分の「もの」へのこだわりの強さを、必ずしも良いと思えていないところがあったようです。こだわりがあることは、喜びが大きい反面、生きづらさもあったことと思います。家族を含めいろんな人と関わっていかなくてはいけない中で「こだわり」を「やっかい」と感じたこともあったことでしょう。
 
でも私はこの時計のメッセージは必ずやイッコさんにとって嬉しいものに違いないと信じていました。なぜなら、イッコさんはとても「もの」を大切にする人で、「ものたち」は大切にされているエネルギーを放っていると感じていたから。イッコさんからのメールを読んで「ああ、そうか。この時計はイッコさんにどうしても伝えたいことがあったのだ」と思いました。もちろん「この時計を広めてもらいたい」という時計自身の願いもあったと思うのですが、私のこれまでの経験からそれだけで「止まる」という現象を起こしたとは思えない。一番大切なメッセージは「イッコさんのこれまでの人生への肯定であり、これからの人生への応援歌」だったのだと・・・

イッコさんのメールにあった『私の自由を尊重しながら深い愛情を持って背中を押してもらったのだと納得がいきました』という一文は、そういうことなのだと思います。
 
ああ、なんと健気で愛情深い時計なのでしょう。そんな関係を「人」とも「石」とも「もの」とも築いていけたなら、人生はとても豊かで幸せなものになるでしょう。今回もとても大切なことを教えていただきました。

そして、この出来事はこれだけでは終わらなかったのです。この後、さらにびっくりの展開が待っていたのですが、それはまた次回お伝えいたします。

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