瞽女GOZEを観た
その壮絶な人生に考えさせられることが多かった。
主人公の小林ハルさんは長岡瞽女。105歳まで生きた。最後の瞽女として、新潟のローカルテレビでは昔からよく観ていた。また、瞽女さんの絵のモデルにもなったり国から無形文化財と認定されたりしてその晩年は幸せだったということしか知らなかった。胎内やすらぎの里で、高田瞽女の杉本キクイさんといっしょに亡くなるまで住んでいた。
下重暁子さんが「鋼の女 最後の瞽女・小林ハル」という本を書いている。下重さんのお母さまが上越市の板倉の出身で、子供の頃から高田にいた瞽女さんのことを知っていたのだそうだ。高田瞽女の取材にいって、高田瞽女の杉本さんといっしょに住んでいた小林ハルさんのことを知る。偶然あった小林ハルさんに惹かれ取材をつづけて本まで出してしまったのだそうだ。
高田瞽女も有名だ。雁木通りに瞽女ミュージアムもある。幼い頃に、ここが瞽女さんの家だよと母親に教えてもらったこともある。まだ瞽女さんは身近だった。
幼い頃、全国どこにでも瞽女さんがいるものと思っていた。映画「はなれ瞽女おりん」がロケされ、当地が瞽女さんの本場だったと知る。
映画を観た後、もう少し小林ハルさんのことを知りたいなと思ってwikiで調べた。映画以上の過酷な人生がそこに書かれていた。映画なんてもんじゃない。
「鋼の女 最後の瞽女・小林ハル」
下重暁子
集英社文庫 2003