「当たり前」の反意語
平穏な日常は、「あたりまえ」ではないことを有事になって初めて知り、反意語の「ありがたい」を噛みしめます。
でも、再び平穏な日々が続くと忘れてしまうんですよね。
スマホや財布を落とす度に、いつも思うこと。
今回は鍵でした。
幸い、昨日、見つけた時、小さな鍵を抱きしめ、思わず、仏壇に手を合わせます。
「アホやなぁ」という父の声を想像し、
「いい気になるなよ」というパートナーの声も聞こえ…、あっ、彼女は生きているのか。怖い、怖い。
この「あたりまえ」ではないことは、病気やケガも同じ。
もっと言えば、この2年間の「新型コロナウィルス感染症」も同じだし、
水道や電気などのインフラも同じ。
昨日、東京電力、東北電力管内にて「電力需給ひっ迫警報」が発令されました。
先日の福島県沖の地震によって広野火力発電所など複数の発電所が停止していること、それに加え、昨日の東日本は気温が低く、悪天候が予想されていたことが原因らしい。
霞が関の省内の廊下の電気は消され、大型量販店で売られているテレビが消され、東京スカイツリーの夜の点灯も中止など、様々な光景をニュースで拝見しました。
1日8時間停電のネパールに1週間ほど滞在していたことがあります。
泊まっていたホテルは自家発電で部屋の電気は使用できましたが、
夕食を食べに外に出ると、食堂も含め、ほとんどの家々にろうそくが灯っていました。
美しいと思ったし、たまにはいいんだろうなぁとも思ったけれど、それは住んでいないからなのでしょう。
日常生活であれば、電気とろうそくの灯を選択できる上での「ろうそく」と電気が使えないから「ろうそく」とでは気持ちの上で違います。
日本のインフラのありがたさを改めて噛みしめました。
日本の年間停電時間平均は約20分。
アメリカは100分を超えるし、イギリスやフランスでも1時間超えと、あいかわらず先進国の中でも日本はドイツと並んでトップクラスの安定供給国です……と綴りながら、ネットニュースを再度、拝見したら、東北電力管内は警報が解除されたらしい。
「ありがたい」を噛みしめる朝を迎えています。
写真はネパールはカトマンズにて。
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