『素直な心になるために』(松下幸之助)ブックレビュー
“経営の神様”、松下幸之助さんの本を読みました。といってもこの『素直な心になるために』はいわゆるビジネス本ではなく、経営者に限らず人としてどうあるべきかを書いた指南書。最近自分自身をより見つめたいと思っていて、この手の本を読むのが好きなのよね。
本を紹介する前に、まず松下幸之助さんを知っておくことが大事だと思った。言わずもがな、『松下電器器具製作所』、現パナソニックの創業者。経営者として、『ガラス張り経営』(経営の実態について秘密を持たず、ありのままを知らせる経営)『ダム経営』(人・モノ・カネ等のあらゆる面で一定の余裕を確保する経営)『雨が降れば傘をさす経営』(当たり前のことを適時適切に実行する経営)『適材適所の経営』(各自の持ち味が最大限生かされる配置を考える経営)などといわれる法則に則って、事業を成功させた人物です。
そしてこの本の全体としては、言い方は難しいけど『校長先生が全体朝礼でするような、表面的で聞き飽きたような正しい綺麗事を実際にやり遂げた松下幸之助さんがとうとうといっていくからこそ深く感じられる本』です。人としてどうあるべきか、それはどうしてか、そうすればどうなるか。わかってはいるけどできない、逃げてしまうことを再度確認させられる本となっています。レビューしていきましょう。
序章:素直な心の意義について
心の豊かさが足りないって、わかるわぁ~。なんかギスギスしていて、否定しあっている世の中よね。たとえば、SNSで便利に意見を言い合う世の中にはなったけど、反面消極的な意見や批判的な意見が目立つようになって、傷つく人が増えていたりさ。便利=幸せにならないのが難しいところ。互いを尊重する素直な心があれば、それが叶うんだと。
確かに本来は人って素直なものだと思う。白玉(3歳の長男)やおにぎり(10か月の次男)の言動(大きな声で泣く、些細なことでも笑う)とか動作を見ていて、本当に彼らは純真、純朴だなぁと思うし、学ぶべきものがある。素直な心、取り戻したい。
第1章:素直な心の内容十か条
②⑥⑨あたりが特に好きかな。
中でも⑨は、記者を目指していた就活時代を思い出した。面接で記者の方に『記者としてあるべき姿』を聞いたとき、「大切なのは、自分が真っ白であること。たとえ相手が犯罪者であったとしても、なにかを教わる気持ちで素直にまっすぐに聞くこと」みたいなことを言われたことがある。それに近いものを感じた。
第2章:素直な心の効用十か条(抜粋)
第3章:素直な心のない場合の弊害十か条(抜粋)
第4章:素直な心を養うための実践十か条(抜粋)
日々の反省は大切よね。僕は一人で風呂に入っている時に、振り返りすぎて自分が嫌になることがあるけれど、まぁそれも大切ということかな苦笑
終章:素直な心になることを願いつつ
凄く素敵な終章。
薄っぺらい人が多いなぁと感じる世の中。凄い人はいいけどなんか尊敬できない、みたいな。だからこそ、まずは自分が素直な心をもって、中身のある人にならなきゃと思った。
自分と合わない人や、悪に対する態度についても同感。昔会社でどうしてもおかしいと思う社員の方がいて、力づくで改めさせようと思ったことがあったんだけど、結局相手も相手で反感をもって、全体としてうまくいかなかったことがあった。悪に対して正義感をもって改めさせたい気持ちは大切だけど、でもやり方によっては逆効果なのよね。反省していますよ、今は。
34歳で読みました偉大な経営者の“校長先生の話”。かなり感じるものというか、思い出すものが多かった。今年は何といっても『本物の人間を目指す』年だからね。こういった本をどんどん読んでいきたい。
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