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ある日のできごと | ニューヨークに住んでいた僕が見た911同時多発テロ

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最初の異変。

その朝は友人の電話で目が覚めた。

お互い深夜まで仕事をしているので、朝早い電話は珍しい。僕が受話器を取ると彼はすぐに興奮した声で話しはじめた。

「飛行機がビルに突っ込んだらしいよ!」

僕の頭には完全な?マークが点灯し、どういうことかと友人に問いただしても彼もそれ以上のことをまったく知らないらしく、電話は要領を得ないまま切れた。

わけがわからないまま、普段より数時間も早く目を覚まされたのだが、またベッドに入る気にもならない。

軽く朝食を済ませたあと、仕事まで特にやることもない。その日は数日前に撮影した結婚式の写真を暗室で焼く予定だったのだが、午後にならないと暗室が使えないことになっていた。

読みかけの本もなかったし、そのときはテレビも接続しないでビデオ専用になっていた。

仕方がないので当時日課にしていたプールに向かうことにした。

タオルや水着を鞄に詰め、勢い良くアパートのドアを開け、そこで次の異変に気がついた。

目の前が真っ白に煙っていたのだ。

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