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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第38節・アビスパ福岡戦)

12月8日はUvanceとどろきスタジアムby Fujitsuでアビスパ福岡戦です。

少し意外ですが、リーグのホームゲーム開催は第35節の鹿島アントラーズ戦以来、4合ぶりなんですね。ACLエリートでホームゲーム開催があったので、実感がありませんでした。

38試合もあったリーグ戦も、いよいよ最終節です。

そしてそれが何を意味するのか。

それは、サポーターの皆さんもわかっていると思います。

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「とにかく自分たちらしく戦おう」

オフ明けとなった12月6日の練習前チームミーティング。

川崎フロンターレで指揮を執るラストゲームに向けて、鬼木達監督は選手達に向かってそう伝えました。

では「自分たちらしく」とは何か。

それは攻撃的なスタイルで戦うということ。そしてそれをやり通すことにあります。

「ここ数試合、3点、4点、5点といろんな形で複数得点を取れています。それが自分たちらしさなので、最後の最後まで攻撃的なスタイルを貫きたい。自分自身もそういう意気込みで挑みたいです」

シンプルですが、等々力のピッチで表現したいメッセージはそこになるのだと思います。

 最終節の相手はアビスパ福岡です。

チームを率いるのは長谷部茂利監督。鬼木達監督にとっては川崎フロンターレ時代の同僚であり、引退後は指導者S級ライセンスの同期でもありました。しかも海外研修で一緒にドイツに行った間柄でもあります。

 以前に長谷部監督の関係性を聞いた際に、「僕にとっては偉大な先輩ですね」と切り出し、こんな風に評していました。

「S級の海外研修で、2人で一緒にドイツに行って2週間ほど同部屋で過ごしました。だから、お世話になった大先輩ですね。いろんなことをはっきりと話す方ですし、そこにブレがない。チームもまとまるんだろうなという印象がある。強い信念のある方だと思います」

 この最終節でそんな巡り合わせになるというのも不思議な感覚かもしれません。しかし鬼木監督は、この試合に関しては「自分たちにフォーカスする」と言い切ります。

「(ラストゲームの相手が長谷部監督というのは)感慨深いものはありますが、いまは対戦相手というよりも自分たちのやるべきことをどうやって表現するか。ここ数週間、チームに何を残せるかを考えてやり続けています。長谷部さんがとかではなく、自分たちにフォーカスして戦いたいです」

 長谷部監督の作り上げてきたアビスパ福岡は、ブレがなく、強い信念を持ったチームだと言えます。そして長谷部アビスパも、これがラストゲーム。お互いの信念と信念がぶつかり合う一戦になるのだと思います。

サポーターに試合で何を見て欲しいのか。このラストゲームに向けて、それを問われた鬼木監督は、こう話しています。

「それは選手が躍動するところを見てほしい。攻撃サッカー、守備でも攻撃的という気持ちでやってきたので、観ている人に楽しんでほしいという思いは変わらないです」

サッカーは楽しいものです。だからこそ、最後の90分を楽しみたいですね。

※直近のACLEの山東泰山戦のレビューです。ぜひどうぞ。


では試合の見どころを語っていきます。


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