
「ストライカーとして生きていくということ」 (リーグ第37節・東京ヴェルディ戦:5-4)
※12月2日、麻生グラウンドでの公開練習がありました。
今シーズン、最後の一般練習公開日でした。
練習後は選手に取材。
試合後、ミックスゾーンで話を聞けなかったファンウェルメスケルケン際に、試合の振り返りをお願いしました。東京ヴェルディ戦では後半にJリーグ初ゴールを記録。前半には滞空時間の長いクロスで山田新のヘディングゴールをアシストしてます。サイドバックとして1得点1アシストという活躍となりました。たっぷり聞かせてもらったので、約3000文字のコラムとしてレビューに追記しておきます。
/
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) November 30, 2024
J1初ゴール🍾
\#山田新 の粘りが生んだ勝ち越し弾
叩き込んだのは #ファンウェルメスケルケン際
🏆明治安田J1リーグ第37節
🆚東京V×川崎F
📱Live on DAZN#東京V川崎F pic.twitter.com/ESXQluP6jZ
→■(※追記:12月2日)「練習しているからこそ、ちゃんと当てるのを意識して足を振ることができました。それが結果に繋がったと思います」(ファンウェルメスケルケン際)。予測と落ち着きで決めた待望のJリーグ初得点。石野智顕GKコーチと取り組んだシュートの秘訣と、クロスを決めてくれる山田新に対する信頼。
--
チームがエリソンと山田新による2トップシステムを採用したばかりの10月のこと。
左サイドにいるマルシーニョも含め、ブラジル人選手とコミュニケーションを取りながら前線からの守備の連携を深めていると山田新は話していた。
「感覚は違うって言ったらあれですけど、エリソンの能力はすごいので、自分がリアクションになることが多い。あらかじめ、2人がつながって動くことが大事だと思うので、ブラジル人なのでパッと伝えるっていうのは難しいけど、通訳がいるときにしっかり話すようにしていますね。メンタル的なところで日本人と違うところもあるので、ピッチ外でもいい関係を築くのが大事だと思っています」
ピッチ上のコミュニケーションをとるだけではなく、プライベートの会話も大事にしながら、積極的に絡んだりしているとのことだった。
・・・ただ、プライベートの会話というのが、まるで予想つかない。例えばどんな話題をしているのかを山田に尋ねてみると、「本当にちょっとしたことですよ」と笑って、こう明かしてくれた。
「今日の練習だったりしたら、エリソンがとんでもなくパンツを上げてたんで、そういうのをイジったり(笑)。ちょっとした会話も大事かなと思っています」
9月に退団したバフェティンビ・ゴミスとの仲も良好だったが、山田新という男は同じポジションである外国人ストライカーとも良い距離感で接することのできるタイプなのだろうと思う。
だから、かもしれない。
この試合前、ロッカールームでエリソンから「3点取れよ」と、直前に言われたというエピソードを聞いても、なんだか腑に落ちるものがあった。
山田本人は「なぜかはわからないですけど」と少し困惑していたが、わざわざ言うなんて、きっと同じストライカーとして予感していたものがエリソンにはあったに違いない。そして、山田新のハットトリックをお膳立てしたのが、エリソン本人だったのも感慨深い。
・・・それにしても、壮絶な試合だった。
両チームを合わせて生まれたゴール数は「9」。東京ヴェルディの谷口栄斗と川崎フロンターレの山田新が、共に3得点を記録している。4-5のスコアならば第2節のジュビロ磐田戦で経験済みだが、お互いにハットトリック達成者が出るゲームは正直、記憶にない。
J1の1試合で両チームに3ゴール以上を決めるのは、森島寛晃と加藤望がハットトリックを記録したのは、1998年8月のセレッソ大阪対柏レイソル戦以来とのことだった。それぐらい、珍しい試合だったということだ。
では、試合を振り返っていこう。ラインナップはこちら。
ここから先は
¥ 500
ご覧いただきありがとうございます。いただいたサポートは、継続的な取材活動や、自己投資の費用に使わせてもらいます。