向いてることと、向いてないこと
友達のお手伝い感覚で始めたレストランのキッチンハンドの仕事。
私は向いていないと悟った。
というか、知らされた。
何とか役には立っているはずだと思う一方で、毎度何かしら、ちょっとしたことでもミスすること、なかなか早く動けるようにならない事は早くどうにかしないと...と、自分でも感じてはいた。
ちなみに、やる事はざっくりいうと...
・揚げ物や麺など、簡単な調理
・オーダーに合わせて盛り付けをセットする
・洗い物
・掃除
・仕込みのお手伝い
こんな感じで、これだけ見ると「あら、これなら私だってできるわ!」と思われる主婦の方も多いでしょう。
でも、実際、店主の期待している事は沢山のドケット(注文が書かれた紙)が入ってきた時にパニックにならずサクサクと、正確に捌いていく。
まずは、ここが重要だった。
家でも調理をするときはなるべく早く美味しい物を作りたい。
だから、似たような動きをするかもしれないが、そこに正確さは全く不要、どんなアレンジもきく。が、レストランで自分のアレンジは必要ない。
ここで、私は思ったより店主の期待値に早く到達できなかったようだ。
きっかけはお弁当に30分待たせてしまったお客さんが出た事。
初めてのキッチンの仕事ではあったので、その割にはできていると思い込んでいた自分がいただけに、使い物になっていない現実が悲しさ極まりなかった。
店主「あと、4週間様子を見させてもらいます。」
で、この話をふと、義理母にしてみた。
すると、バレエ講師歴約30年。いつもサバサバしていて、何でも器用にできそうな大先輩はこういった...
義理母「私も昔、パートでそういう、お友達の調理のお仕事を手伝ったことがあるのよ!でもねクビになった。本当に小さいことなんだけど、何だか失敗するの。家の台所ではそんなに失敗しないのに。なんだか、職場では失敗ばっかりするよ。
表でニコニコ注文とるのは割と、できたんだけどね。
やっぱり、怜美ちゃんも私も、裏の仕事は向いてないのよ!アッハッハッハ!!(爆笑)」
サバサバとした義理母に聞いてもらい、笑い飛ばしてくれたおかげで、私は立ち直った。
そうか、私はキッチンハンドは不向きなのか。
私は実はその前に色々と言い訳をしていた。自分はもうちょっとできるはずだと信じて。正直ここでも、言いたい私事はあるが、ここでは伏せることにする。
とにかく、例えば私に向いていることを「空手」で見てみると、私は型を覚えるのが得意だ。
自分が見ていて面白いから、真似して同じようにやってみたくなる。
そのためか、初めて出場した市の大会で白帯の私はまだ、最初から勝ち進められないだろうという想定で、決勝戦で打たなければ行けない指定の型を知らないまま、出場したことがある。
が、その試合では思いの外、私が勝ち進んでしまった。先生は慌てて、決勝戦の前に新しい型を練習させて、私は本番では間違えずに打てたのだ。優勝にはもちろん至らなかったし、何の型だったかは今は思い出せない。
先生の指導が良かったのかも知れない。が、型を順番通りに打つことが苦手な人がいるのも事実である。
兎にも角にも、その人がその時に向いていること。向いていない事は、自分で簡単そう、とか。難しそうにやる前に思えたとしても、その時、やってみないとわからない物だなと思う。
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