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自分の落ちる落とし穴を自分で作る

自分の落ちる落とし穴を自分でつくるという自己完結

 シマエナガという小さな鳥がいる。
北海道に住むエナガを「シマ」をつけて呼ぶこの鳥はとても小さく、冬には白い毛玉と化す体に見える黒い小さな目はとても愛らしい。

 ツイート、年を超えてからはこの黒目白小鳥きゃーかわいいっぽいツイートがとても増えてきてわたしは当然イイネを押す。わたしがフォローしている人もフォローして頂いている人もおなじくイイネを押しているのだろうか。
 白い小さな姿がタイムラインに溢れかえるのを眺めているうちに、これが誰かの計画によるものだとしたら?という設定は成り立つのかなと考え続けるうち、パズルのように頭から離れなくなって、ざっくりと書いて昇華すべしと考えたのが運の尽き。

片付けるつもりが、置き場を確保してどんどん置いてしまうという悪循環

 「設定というものは大切であると誰でもいつでも言っているのに、なぜ聞いてなかったのか覚えてないのか」としこたま再認識できたのが収穫。
付箋をつかうと整理しやすく見通しがいい。だが、過剰にそれぞれの関連性整合性に時間を取られたのはまずかった。

シマエナガの動機=仲間を救う わかりやすい設定でざっくり書いてみても、シマエナガが非力すぎて、何をさせても現実味がなくって書いていて楽しくならない。
人語を解する シマエナガ だいぶいい感じだけど、現実世界で影響を持てるほどには力を感じさせてくれない。(魔法は禁止です)
実際の問題解決にあたる 二人組 を登場人物に加えたら、なんだか善良すぎて、動きが鈍く、ほんわかしているばかりになった。

 で、登場人物が(思い付きで)動き回った結果、うまくいく要素が重なって見事シマエナガ君の目論見が成功するという方向にしようと決めた。
 女の子二人組(鈍感女子 心配先回り女子)一見親切そうな詐欺まがい(ざまあ対象)シマエナガの動きを見て推測してみせる賢者(心霊系の先生と弟子) あと、こまめにニュースフィードをみて独り言をいうフリーター(解説担当モブ)大逆転の味方となる見守ってた超強力女子(心配先回り女子のお母さん)

いわゆる 雪だるま方式 
妙に設定が細かくなっていく。

「事実なら小説より奇なり」という事で押し切れる。
だけど、サクセスストーリー作成においては、そのラッキーパンチが読者にとって納得できる理由(雰囲気)をしっかりと考えておくという縛りがあるのだ。
どのくらい書き込んで、どのくらい説得力が発揮されるのか、今までやった事がないだけに、どのくらいの解像度が頃合いなのかわかってない。
いつまでたっても付箋とそこからの文章のリライトを相互にくりかえす流れが続く。どんどんくたびれていく。

テンプレートは偉大

異世界もの(なろう発祥の「ナーロッパ」設定など)がなぜあれ程書きやすいのか?
ほぼほぼそれぞれの役割が決まっていて、そこから外していく・誇張していく・抒情的にする・コミカルにする という、表現する事に注力しやすい枠組み。

それを自分で何もないところから組み立てるのはまずかったという事。
意図はしてなかった「設定をつくるところから始める」にハマったのはいい経験だったと思う。
お話の大風呂敷を広げるときはその下に援用できる枠組みがあることを確認しておかないと、ストーリーを上に乗せた時、自作自演の落とし穴に落っこちてひきあげるのに難儀する。

シマエナガ 一年寝かして リベンジだ

自作を一年後見直すと学びがあると誰かがツイートしてた。
それを経験する為に、どっかに封印して置いておくのだ。
それを経験する為に、少なくとも一年は継続する。

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