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本の活動①読書会

私は図書館で働く傍ら、個人でも本をきっかけとした交流活動をいくつかしてきました。最初に始めたのが読書会です。

読書会のパターンと私がやっていた方法

読書会は、何個かパターンがあります。
1)課題本を決めて感想をシェアするタイプ
2)テーマを決めて紹介し合うタイプ
3)テーマも決めず、推し本を紹介し合うタイプ

私は3)の、テーマも何も決めずただひたすら皆さんの好きな本を紹介してもらうパターンのものをやっていました。
3年ほどやっていたかと思います。課題本だと、感想の違いで交流ができ、テーマを決めると、お題に対してひねった本を持ってくる人などがいて面白いのですが、私はほぼほぼ、おしゃべりのきっかけを作りたくてやっていたので、敢えて「その人が好きなもの」という所にこだわってやっていました。
また、ビブリオバトルのようにチャンプ本を決めるということも一切しませんでした。順位をつける行為をすると、プレゼンの方に熱心になってしまい、その人の素がなかなか出てこないからです。

フリーすぎても何とかなる

ある程度枠組みがあった方が、もしかしたら参加者の方には考えやすいのかもしれないですし、実際テーマ等を設けた読書会がたくさんあるのも事実。
ですが、フリーだからこそ、参加者のそのままが見えてくる気がしますし、自己表現の場になるかなと思っています。

当時の告知文には「マンガでも料理本でも何でもOK」と伝えてまして、実際折り紙の本や料理本、ノンフィクションなど色々なジャンルの本が出てきました。

本の紹介というと、小説がメインになってしまうのが好きではなかったのです。図書館分類学的には、小説って9類にあたるのですが、本は0(総記)から始まって、最後に9類がくるわけで。読み物以外にもいろんな本があって、そこに紹介したくなるほどの熱い思いがあることを顕在化したかったんです。

そうすると、当然出てくる本はバラバラになります。これをどうやって収束させるのか。心配になると思いますが、全く問題ないのです。不思議に。

なぜだかお互いが人生を振り返り、共感し始める

どうしてかと言うと、何か話をしようとしたときに、人は共通点を探そうと必死になるのです。そして、ジャンルが広ければ広いほど、それは抽象的で人生の大本に立ち返るようなものになります。
私もあの時こうだった。実は今仕事がしんどくて。などなど人生の悩みなんかをみなさんポツリと話し始めます。

テーマに沿ったものだと、本についての感想や評価になることが多い印象ですが(自分が出た読書会の場合)人にフォーカスすることができるのです。本の紹介を通して、それぞれの人生がつながる瞬間があるのが、読書会の醍醐味かと思います。

単なるおしゃべり会より盛り上がる、その理由。

じゃあ、ただ単におしゃべり会をすればいいじゃないか、と思われるかもしれません。でも、やっぱり本があった方が面白い。最初に自己紹介を回して、本の紹介をもう一巡するんですが、それぞれの話を二度聞いて、特に本の紹介があることで、その人への理解が深まるような気がします。その人へのチャンネルが、自己紹介で話されたこと、本、紹介の時に話していたことの3本になるので、話のきっかけが掴みやすいのです。

主催者も、基本最初の自己紹介+本の紹介のところだけ回して、長く話し続ける人にうまく切り上げてもらうことさえ注意すれば、後半は自然と盛り上がってくるので割とハードルが低くやりやすいと思います。

堅苦しくやると大変なので、まずはフリーにやってみることをおすすめします。テーマを設けた方がイベントっぽくはなるけど、敢えてこれもありかなと個人的には思います。なんとなく、会社の研修とかでもこれを使ったら楽しいんじゃないかと思います。最近は読書会のやり方もYouTubeに上がっているらしいので、気軽にやってみてください!

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