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大長今

カウンターでよく会う女性に、以前出身地だけ話したのを覚えられていたようで「北海道さん」「北海道さん」と呼ばれる。

既にほぼ人生の半分を道外で過ごし、殆ど帰ったことも無いので、実のところ北海道には「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」くらいの感覚しかないのだが。


出身地を名前の代わりに呼ばれるのは、海外ドラマの不朽の名作、「ビバリーヒルズ高校白書」(原題はBeverly Hills, 90210)で、主人公のブランドンディラン・マッコイ「ミネソタ!」と呼ぶのを思い出してしまう。

もちろん小杉十郎太の声で。
あまりにも若く、この世を去ったルーク・ペリーが惜しまれる。


北海道といえば、札幌勤務時代に、ほぼ毎日のように晩御飯を食べに行っていた朝鮮家庭料理の店、と看板を掲げていたお店が懐かしい。
優しいオモニの美味しい料理とアルバイトの女の子二人のチマチョゴリが可愛いお店だったなぁ。
マッコリを飲んで、韓国海苔巻、チヂミ、トッポギなどをいつも美味しく頂いた。

ものすごく高価な朝鮮人参が手に入ったので食べてみる?と聞かれ、うなずくと生のまま薄切りにして出してくれたので、ポリポリかじってみて、ちょっと苦くて食べづらいけれど、こうやって食べるものなの?と聞いたら、いや、そんなふうに食べる人見たことない、と言われ、呆気にとられたことも。

お座敷で大きな宴会が入っている日などは、その余り物をちょいちょい出してくれるのだけれど、そういう大宴会のときにしか仕込まないような、数日かける豪華な料理を食べる機会が嬉しかった。
これ、「チャングムの誓い」で見たやつだ!というと、そうそう、もともとは宮廷料理だったのよ、と。



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そんな北海道の思い出を、この大長今というお店に入って懐かしく思い出した。

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店名が大長今(テチャングム)という割には、店の中がイ・ヨンエ(チャングム)ではなく冬ソナ一色。ぺ様のポスターが至る所に。


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