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大須亭

上前津駅から数分の老舗、大須亭。
まさにザ・昭和、という感じの佇まい。


表の入り口が開くたびに、どこの誰が入ってきた?という感じで目を細めて睨みつける、常連らしきおじいさんがカウンターにどっしりと鎮座しているようなお店です。

こりゃよそもんには敷居高いなぁ。正直言いましてこういう店、大好きです。

店員さんにこちらどうぞ〜と示されたのは、よりによってそのコワモテの常連おじいさんの隣(笑)
一つ一つの席の間隔が不自然なほどに狭いので、やや躊躇してその隙間に潜りこませて頂く前に、ここ、いいですか?スミマセン、と一声かけると「・・・ふん、どこに座ろうがかまいやしないよ」と。こ、怖い。

もうね、こうなると初見殺しを通り越して一見殺しですね。

緊張感を漂わせて椅子に腰掛けますと、うっすら黒ブラが透ける白Tシャツの、年の頃なら30代半ばくらいの黒いセルフレームの髪の長いおねえさんが、「お飲み物は?」と聞くので我に返り瓶ビール、と。
「・・・アサヒ、キリン、サッポロ・・・」
あ、すみませんそれではサッポロをと返事をすると次は「・・・赤?黒?」では、赤星、と注文し、ようやく一息ついて、おしぼりで顔を拭いて店内を見回します。

いやはやなんとも独特の雰囲気のあるお店だなぁ。

後ろを通るのも窮屈な狭いカウンターなのに、先程のおねえさんが赤星とグラスを運んできて、一杯目のビールを肩越しに注いでくれます。
通路を通る他のお客さんを避けるはずみで、背中にやわらかいのもが微妙に当たる感触がしてちょいとわたしドキドキしたデス。

なんか一杯目から得した気が。いいお店だあ。


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