CHANELのバックと母の愛
ヴィンテージ品の発掘
認知症になりもう戻ることがないであろう祖母の家の整理に、母と叔母夫婦が立ち会った。財産状況を確認し、金庫の中にある貴金属、それを少し叔母と母で取り分けたようだ。母は狙っていたカルティエのネックレスを無事入手したようだった。
バッグも整理したようで、いくつかのルイヴィトンのバッグの他に、シャネルのポシェットが出てきた。
白いキルティングのCHANELのミニバッグ。
母も叔母もそんな小さいバッグは使わないとのことで、なんと遊びに来ていた親類にあげてしまう。
CHANELのバッグあげちゃったの?
その話をきいて私はガッカリとそしてやっぱり苛立った。
どうして私に聞いてくれなかったの?
その言葉が口から出かかったが、もう手遅れだと思って飲み込んだ。
現在猫も杓子もブランド品は高騰しているけれど、その中でもCHANELとHERMESは別格ということを知らないのか??
それは喜んでもらわれていくだろうよ・・・
私はその時のやりきれないイライラの原因は、
そのCHANELが手に入らなかったことではなく、
母が現在のブランド価値に無知なことでもなく、
まず自分に欲しいかどうか聞いてもらえなかったことが腹立たしかったのだと思う。たまたま来ていた親戚にあげてしまった。ただそれだけなんだけど(苦笑)
残念だった。
色々重なるものだ。