40代独身女性が「家を買う」と決めた日。
家を買うと決めた。
宝くじに当たったとか、追い出されたとか、そういうことじゃない。
マズローの欲求5段階説で言うところの「安全の欲求」が危ぶまれていることに、いまさらながら気がついてしまったのだ。
マンションの治安が悪い
つい先日、マンションの隣の人が引っ越した。
彼女とはほとんど話をしたことがない。
たまたま出入りするタイミングが合えば、会釈をするぐらいはしたと思うけど、正直そんなことあったっけな、と思うほど顔を合わすことはまれだった。
いつものように仕事から帰って、ドアの前でカギを出した。
左から、いつもと違う冷たい空気。
冷たいほうをちらりとみたら、なんとドアが水浸しだった。
ドアとドアについたポストがびちょびちょ。
家の前にも、水たまり。
(え??なに?お掃除??)
気になりながらも、翌日。
なんとマンションの1階にこんな張り紙が張ってあった。
…いやいやいやいや。怖すぎる。
なるほど、いたずらだったのかと思う前に、こわすぎてふるえた。
おとなりさん、たしか女の子だったよな、と思い出す。
怖かっただろうな。
結局、張り紙が言う犯人がどこから来た何者なのかわからぬまま。
彼女はしばらくして引っ越した。
罪深き恐怖の手紙
そういえば、世間がコロナに恐れおののいていたころ、どこからかお手紙をもらった。
うーん。わたしじゃない。
なんなら、わたしも咳き込んだ人の声はきいていた。
お手紙を出すほど粒だてることだったのか。
粒だて方の個人差におどろいた。
なんとなく窓を開けられなくなってしまった。
酸素が恋しい。
家賃が安いワンルームマンションは、オートロックだろうが平気でよじ登れてしまう。
でもそれ以上に怖いのは、中の治安だ。
東京はこわい。
…東京生まれだけど。
大事なことは心理的安全性
40年以上生きてきて、まだ下から2段目だ。
マズローが提唱した「欲求5段階説」で言うところの、2段階目。
「安全の欲求」がまだまだ強い。
心身の安全が確保された生活を送りたい。
もうそれだけ。
40代おばさんの欲求なんて、むしろそれだけ。
この際、セキュリティばっちりのタワーマンションにでもすんじゃおっかなっ。
…ってちょっと思うくらいには、こわかった。
どんまいどんまい。
そろそろ本気で家を買おう。
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