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日本人男性と韓国人女性の国際結婚が激減している理由

このエッセイを書くにあたり、

「そういえば、今って日本と韓国の結婚って増えているのかなぁ…?」

と気になり、データをあさってみた。

そしたら、なんだかせつなくなった。


日本と韓国の国際結婚は減っている


総務省統計局のデータを見ると、日韓国際結婚は、減っている。

参考:データは統計で見る日本|総務省統計局から引用。本サイトでグラフ化

結婚数は、右肩下がり。離婚率は、約5割。

日本人と韓国人の結婚って、やっぱりかなりむずかしそうだ。

韓流ブームでは日韓の国際結婚は増えない


1998年ごろから急に結婚数が増えているのは、おそらく「日韓共同宣言」があったから。日韓共同宣言は、当時の金大中大統領と小渕恵三内閣総理大臣との間で行われた。

「1965年の国交正常化以来、そこそこ仲良くはしてきたつもりだけど、これからはアジア全体の発展のために、もっと日韓パートナーシップを組んでいこうぜ」と、公に宣言されたのだ。(参考:日韓共同宣言|外務省

「日韓共同宣言」の影響は大きく、ここから日本に韓国のエンタメ文化が入ってくるようになる。

その後、2003年の1次韓流ブームで「冬のソナタ」などのドラマが大ヒット。ヨン様ブームが起こる。

わたしはこのころ、ちょうどカナダ留学をしていて、のちに結婚する彼と出会うが、今思うと、すごいタイミングで会っていたんだなと思う。

そうそう、2022年にはワールドカップの日韓共同開催もあったよね。

韓流ブームは、2,003年の1次韓流ブームを皮切りに、その後、2次、3次とクリティカルヒットを繰り返す。

2003年:1次韓流ブーム 
日本国内で「冬のソナタ」などのドラマが大ヒット
2010年:2次韓流ブーム 
日本国内で「東方神起」「少女時代」などのアイドルが大ヒット
2016年:3次韓流ブーム 
世界中で「BTS」「TWICE」などのアイドルが大ヒット
2020年:4次韓流ブーム 
世界中で「愛の不時着」「梨泰院クラス」などのドラマが大ヒット、「NiziU」などのアイドルも人気に

今現在は、4次韓流ブーム中。でも、こんなに韓流ブームがヒットを続けているのに、国際結婚の数は増えていない。

参考:データは統計で見る日本|総務省統計局から引用。本サイトでグラフ化

韓国アイドルや韓国ドラマにみるきらびやかな世界が、現実とは違うものだと、わたしたちはちゃんと理解している。

日本人夫×韓国人妻の国際結婚は激減している


日韓国際結婚のデータを、夫が日本人の場合と妻が日本人の場合のデータに分けてみると、ちょっとおもしろい。

参考:データは統計で見る日本|総務省統計局から引用。本サイトでグラフ化
参考:データは統計で見る日本|総務省統計局から引用。本サイトでグラフ化

実は、日本人女性×韓国人男性の日韓国際結婚は、そんなに減っていない。

激減しているのは、日本人男性×韓国人女性の場合だ。

さらに言えば、離婚率が高いのも日本人男性×韓国人女性のケースで、その割合は6割以上。

もちろん統計がすべてではないが、もし友達の中に日本人男性×韓国人女性のカップルがいて、結婚しようとしていたら…1回止めようか迷うかもしれない。

激減の理由➀ 日本人男性はなぜ、結婚しなくなったのか?


出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)によれば、日本人男性の約8割は、別に結婚したくないと強く思っているわけではない。

引用:2021年社会保障・人口問題基本調査(結婚と出産に関する全国調査)

じゃあ、なぜ、結婚しないのか。

そこには少なからず、お金の問題があるように思う。

引用:2021年社会保障・人口問題基本調査(結婚と出産に関する全国調査)

東洋経済オンラインに掲載された記事によれば、男性は年収が500万円以下の場合、結婚したくてもできないケースが多いようだ。

引用:東洋経済オンライン

一方、女性は未婚と既婚の年収差が小さい。

このデータを見ると、経済的な理由から男性が結婚しにくくなっているのがわかる。

激減の理由➁ 韓国人女性はなぜ、結婚しなくなったのか?

一方、韓国人の女性も、自ら非婚を選ぶ人が増えているという。

東洋経済オンラインの記事によると、30~40代の未婚女性は、この10年でなんと10倍だ。これは、女性の結婚による負担が大きいことによる。

実際に韓国人と結婚してみて、わたしも強く実感した。

・フルタイムの仕事を持っていたとしても、女性が100%の家事をするのがあたりまえ
・そもそも男性は母親からキッチンに入ってはいけないと言われて育っていることも多く、家事ができない
・冠婚葬祭含め、行事ごとの準備は女性の仕事(男性はみんな揃って、テレビをみて休憩してた)

わたしの環境がたまたまそうだったのではなく、韓国ではやっぱり、結婚による女性の負担が大きかったのだ。

***

そういえば、そうだ。

韓国人同士のカップルは、とにかく男性が女性に甘い。

日本人のわたしからみたら、韓国人の女性がわがままに見えるほど、なんだか男性が振り回されているように見えた。

そして、ある日、わたしは韓国人の友人に聞いてみた。

「韓国人の女の子って、ほんとうに強いよね。彼氏さん、あんなに言われて大丈夫なの?」

そしたら、衝撃だった。

「韓国人の女の子は、結婚すると全く自由がないの。だから、結婚する前はわがままいって当然だし、みんなどんなわがままでも許すんだよ」

結婚すると全く自由がなくなってしまうなんて、それはおおげさだわ…と当時は思ったけど、実際にわたしも韓国人と結婚し、その意味がわかった。

日本人の男性と韓国人の女性の国際結婚が減っている。

これは、日本の社会問題と韓国の社会問題が、たまたまかけ合わさった結果なのかもしれない。



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