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焼きポン・デ・リングはなぜ「おいしい」のか科学的に分析してみた

SNSで話題の焼きポン・デ・リング。

外側カリカリ、中はもちもちでたしかにおいしい。

ミスタードーナツの人気商品「ポン・デ・リング」をただフライパンで焼くだけのシロモノが、なぜそんなにおいしいのか。

ミスド信者の戯言なのではと疑う人のために、今回は焼きポン・デ・リングのおいしさを科学的に分析してみようと思う。


中身が「もちもち」になる理由


ポン・デ・リングの中身は、キャッサバから採れる「タピオカでんぷん」からできている。

タピオカでんぷんは他のでんぷんと比べると、水分が多くて、老化しにくい。だから、そもそもポン・デ・リングは、冷めても十分においしい。

老化
=時間が経過し温度が下がると、水分子が抜けてでんぷん同士が結びつき、かたくなること

これをもっとおいしくするためには、再加熱をするのがいい。

老化したポン・デ・リングを、もう一度焼くと、ある程度は元の状態に戻るのだ。

ただし大事なのは、ゆっくり加熱すること。

熱が一気に加わる電子レンジだと、逆に硬くなってしまう。

いろいろやってみたけど、やっぱりフライパンを使って弱火で焼くのがいちばんいい。

表面が「カリカリ」になる理由


ポン・デ・リングの外側は、シュガーグレーズでコーティングされている。

シュガーグレーズとは、ミスタードーナツオリジナルのシュガーシロップのことだ。

シュガーグレーズとは何ですか?
グレーズとは、ドーナツをコーティングしているミスタードーナツオリジナルのシュガーシロップのこと。 おいしさをプラスするだけでなく、つやつやの光沢でドーナツをおいしそうに見せたり、ドーナツの乾燥を防ぐ役目もあります。

引用:原材料へのこだわり 仕上げ材料|ミスタードーナツ

シュガーシロップでコーティングされたポン・デ・リングは、焼くと砂糖が固まるため、カリカリ食感が楽しめる。

さらに、うま味や苦味、香ばしさが加わり、味と風味がより立体的になる。

これは熱によって、シュガーシロップの砂糖と生地のアミノ酸(フェニルアラニンなど)が化学反応をするからだ。

メイラード反応
=糖とアミノ酸が反応して着色物質や香気成分が生成される化学反応のこと

パンケーキを焼いた時の焦げや、味噌が時間の経過とともに茶色くなるのは、この化学反応が影響している。

焼きポン・デ・リングをおいしくするコツは、とにかく「ゆっくり焼く」ことだ。

急いでしまうと、もちもちもカリカリも上手くいかない。

ポン・デ・ライオンの厳しい世界線


今回、ポン・デ・リングの原材料を調べようとして驚いた。

なんと、ポン・デ・リングは、ポン・デ・ライオンのたてがみではなかった。

引用:ポン・デ・ライオンのひみつ|ミスタードーナツ

え。うそでしょ?

なんと、ポン・デ・ライオンはふくらんだしっぽを食料として装着していた。

動物のしっぽは、楽しかったり、興奮したりすると膨らむ。交感神経が優位になり、立毛筋が動くのだ。

だとすると、ごきげんなポン・デ・ライオンは永遠に食料不足には陥らないが、うつっぽいポン・デ・ライオンは、食料不足に陥ってしまう。

弱肉強食ではないけど、健康格差がえぐい。

***

ポン・デ・ライオン、なかなかに厳しい世界線を生きている。

焼きポン・デ・リングを、のんきにむしゃむしゃ食べられる人間でよかった。笑



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