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証明写真(男前プラスモード)
株式会社石黒金属製作所の北山です。東大阪市で製缶、鈑金、溶接業をしています。
証明写真が必要になり、撮影しにいきました。証明写真は、駅やコンビニやスーパーの一角に用意されている事が多いです。
自宅の近所のスーパーの中にもあります。その証明写真の機械の設置場所は、人通りがそこまで多くない場所にあります。特に夕方以降はわりとしんとしています。
自意識が過剰であるのかわかりませんが、証明写真の機械で撮影するのは、なんだかちょっと恥ずかしい気持ちになります。
設置された機械の中に入って、カーテンを閉めて、音声ガイダンスに従って顔を決めて写真を撮ります。
数枚撮って、どれも同じ顔の中年の男なのに、どれが良いか自分で選ぶ作業も、ガイダンスに促されて顔を決めるのも、どの工程も恥ずかしいです。
外から見ると1畳ほどのスペースに入ってカーテンを閉めて、撮り直したりして、撮り直しますとか機械の女性のガイダンスから漏れ聞こえるのも滑稽な感じがします。
証明写真の側を通った人が、あ、この人写真撮り直してる、どうせ男前でもないのにさ、なんて思われてたらとても恥ずかしいです。
しかし、どうせ撮るなら、少しでもよく写ってる方が良いのではないかという、スケベ根性が湧いてくるので、撮り直したくなります。
自宅の近所のスーパーの中にある証明写真の機械で、人通りが少ない夜の時間に撮影することにしました。
以前にもそこの証明写真の機械を利用したことがあります。
何故なら、そこには「男前プラスモード」というノーマル写真に100円プラスすると、少しだけ男前に写る機能があるからです。
男前の定義はよくわかりませんが、とにかく男前に写るそうです。
100円プラスするだけで通常より男前になるなんて、消費者の心をくすぐってくるではありませんか。
そういう訳で、今回も男前プラスモードを選択する為にやってきたのです。
しかも人通りの少ない時間を選んだのは、以前利用した時、男前プラスモードを選択したら、女性の音声ガイダンスで「男前プラスモードが選択されました!」と大きく響き渡る声で言われたことがあり、すごく恥ずかしかったからです。
「男前プラスモードが選択されました!」とかわざわざ音声にする必要があるんでしょうか。
無機質な女性音声に、少しでも良く見せたいというスケベ根性を確認されているようです。
しかし、それでもめげずに今回男前プラスモードにまたしても挑戦しにきたのです。私のスケベ根性も負けていません。
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人気のないスーパーの通路で、証明写真の機械に入り、カーテンを閉め、ガイダンスに従って、いよいよモード選択の画面です。辺りは静寂に包まれています。
ドキドキしながら、男前プラスモードを選択しました。音声ガイダンスが流れるなら流れてみろ!そうだ私は男前プラスモードを選択するぞ!笑うなら笑え!ええいままよ!とポチッと画面をタッチしました。
すると、しーんとして、女性音声ガイダンスは何も言わずに、こちらが選択されました的な文章が表示されました。
あっ!「男前プラスモードが選択されました!!」とか言わなくなってます。すごい改善されてる!
大きな音声で言われなくてホッとしました。
それで無事に写真撮影が終了して、機械の吐き出し口から、写真が出てきました。
そこに写っているのは、別に男前でもなんでもない普通の中年のおっさんの写真でした。
800円のレギュラーモードも、900円の男前プラスモードも、どちらを選んでも中年のおっさんが撮れるモードが選択される仕組みになっているようです。
証明写真の機械は壊れてるんじゃないでしょうか。
ではまた。