見出し画像

国際線長距フライト、座席選び私の場合【ウィーン旅行振り返り編1】

今回も羽田からターキッシュエアラインズ(TK)を利用し
イスタンブール(IST)経由でウィーンを往復したのだが、
座席指定に課金するかどうか、今回も迷った。

私は心配性なので、乗り継ぎの時間がタイトな場合、
課金をして前方の席を確保する。
安心感が断然違ってくるからだ。

ただ今回は、往路も復路も、乗り継ぎ時間が3時間程度あったので、
座席位置が前方であるかどうかは、それほど重要ではなかった。
それよりも私が優先したのは、通路側の座席の確保だ。

オペラ座の通路。昼も夜も美しい

TK199/198のシート配列は、窓側列-中央列-窓側列の順に3-3-3。
1人旅なので(1人じゃなくてもそうだが)気兼ねなく立ち上がって
トイレに行ったり、荷物棚を開けたりしたいので通路側一択、
それも「中央列の通路側」を選ぶようにしている。

想像がつくと思うが、同じ通路側とはいえ、
窓側列ブロックの通路側に席をとった場合、窓際とその隣に座っている人
(=自分の右あるいは左側に座っている2人)が席を立つ際には、
通路側座席の私も、毎回一緒に立ち上がる必要がある。

しかし、中央列ブロックの場合は、
真ん中に座っている人だけに配慮すればいい。
そして3列シートの私以外の2席は
友人や家族同士で利用している可能性が極めて高く、
真ん中座席の人は間違いなく、自分の連れに声をかけて席を立つ。
つまり「中央列の通路側」に座っていれば、
誰にも邪魔されることなく、立ったり座ったりできるというわけだ。

オペラ座前のトラムの停留所(左)。楕円の下の数字が路線番号。
めちゃくちゃお洒落で最初停留所の表示だと気付かなかった

さて、その「中央列の通路側」に課金をするかどうかだが、
これは結構ぎりぎりまで迷った。
なぜなら私は昨年、課金をして通路側の座席を指定したのだが、
当日、羽田空港に着いてみると、
オンラインチェックインを済ませていない人が
わりと長い行列を作っていたのだ。
これならあらかじめ課金しなくても
空港でチェックインする際に希望の席をゲットできたのでは、
という思いがよぎった。

座席指定は日本円で5000円(24年9月現在)。
HND⇔ISTの往復で1万円。
もしIST⇔VIEも座席指定するなら(しないけど)別途料金が必要。
これを高いとみるか安いとみるかは人それぞれだが、
私は安くはない、と思う。円安だし。

ということで今回は
搭乗24時間前にオンラインチェックインが始まったタイミングで、
航空会社からアサインされた席を変更しようと考えた。
空港であれほどチェックインをしていない人がいたのだから
きっと中央通路側の席も残っているだろうと賭けに出たのだ。

しかし、出発2日前、私は結局課金する道を選んだ。

出発が近づくにつれ、座席指定について考え始めるとやはり不安になり
TKの公式サイトを含め、いろいろなネット記事やブログを読んだ。
すると、オンラインチェックイン開始後でも
座席を変更したい場合は課金の必要がある
ということが書かれていた。
無料で指定できたと書いてある記事も一つ二つはあったが
9割の記事が課金の必要性を説いていた。

オンラインチェックインで航空会社から
上手い具合に「中央列の通路側」にアサインされればいいが、
そんな不確実性にかける度胸はあいにく持ち合わせていない。

結局、往路・復路共に課金をして、快適性を確保したのだった。
実際、希望通りの座席を確保できたことで、
12時間前後のフライトを、
周りに気を使わないでいいという意味で
かなり快適に過ごすことができた。
往復1万円の座席指定料金は
できれば払いたくないけれど
そういうルールなので仕方がない。
今度からTKのチケットを購入する際は
余分に1万円かかると心づもりしておくことにしよう。

ウィーンの街中にある無料の給水スポット。
普通に水が飲めるのでありがたかった

私のように、座席指定にこだわる人はどれほどいるのだろうか。
実はこだわる人の方が、案外少数派なのではという気もしている。

というのも、こんなことがあった。
出発当日、羽田空港の搭乗ゲート前のベンチで1人座っていると、
4、5人の男性グループがやって来て、私の向かい側と隣のベンチに座った。
ラフな格好をしていたが、観光というよりビジネスで、
イスタンブールは乗り継ぎ利用のようだった。
男性グループは口々に搭乗券を確認して「俺、15列目」
「俺は16列目、近くにしてくれたのかな」などと話している。
どこに座席がアサインされていても気にならないといった感じで、
私はへーそんなものなのか、と彼らの豪胆な気風に少し驚いた。

旅行中、栗が落ちている場面に割と出くわした。写真はウィーン市立公園。
散歩がてら有名なヨハンシュトラウスの黄金の像を見に行ったがあいにく改修工事中だった

またイスタンブールから羽田へ戻る機内でも、
座席指定にこだわらない人に出会った。
定番の「中央列の通路側」に陣取った私の
一列前の席には外国人男性が座っていた。
しかし彼は後からやって来た男性(こちらも外国人)に
「そこは私の席ですが、ひょっとして席をお間違えでは?」
と声をかけられていた。
すると話しかけられた男性は自分の右側に座っている女性を差して
「彼女は私の妻なのです。もしよろしければ席をかわってくれませんか」
と言うではないか。
ではその代替となる席はというと、
さらに1列前(私の2列前方)なのだが、
通路側ではなく3人掛けの真ん中。
私としては仮にお金を積まれても、絶対に避けたい場所である。
私同様、やりとりをそばで目撃していた
日本人学生らしき男の子たちも
日本語で「真ん中はきついよね」と同情していた。
奥さんと隣同士で座りたいんだったら
事前に座席を購入するか、
チェックインの時にどうにかしろよー、
と思うのだが、まあそこは人それぞれ。
そういう性格の人なのだろう。

むちゃぶりな提案をされた男性は
一瞬表情をこわばらせた(ように見えた)が、
何かジョークらしき一言を発してその場の雰囲気を和ませると、
あっさり中央席に移ることを選択した。
席を代わってあげた男性の懐の深さに感動した私は
「あの男性に幸あらんことを」と願いながら、
心の中で拍手喝采を送ったのだった。

行って良かった場所の一つ、美術史美術館。
エントランスを抜け展示室に向かうだけでもこの豪華さよ。カフェも有名


いいなと思ったら応援しよう!