「ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力」を読みました

少し前にデータ分析界隈のどなたかが良い本ってつぶやいていたのでぽちった本です。


本の内容

まず、ポジティブケイパビリティは問題解決する能力で、学校教育で習得できる能力。解ける問題が与えられて、その問題を素早く解くこと。ただし世の中には解けない問題や問題自体が定義できないモノもたくさんある。芸術の世界や終末期医療など。ネガティブケイパビリティはそうした事態に直面したときに力を発揮する能力で、「事実や理由をせっかちに求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」を指す。

教育現場の事例1。不登校の生徒はネガティブケイパビリティを発揮している。不登校の生徒はいじめの存在する教育の場に直面し、そうしたどうにもならない状況を耐えている。
このとき親はどうすべきか。親もネガティブケイパビリティを持つ必要がある。早急にせっかちに表面的に解決を求めないのが大切。

教育現場の事例2。ある創意に満ちた料理を出す料理人に、料理学校では優秀だったかを聞いたときのエピソード。回答は「自分は優秀ではなかった、優秀な人は料理の世界から足を洗い、その道を歩み続ける人は覚えが悪い人たち」で、ふふっと笑ってしまった。なぜ笑ってしまったかというと、自分も過去に大学院でも同じような話を聞かされていたから(自分の学んでいた分野は優秀な人は学部卒で就職して、そうでない人が院まで進む、と冗談めいて言われていた)。覚えが悪い鈍才は、じっくりその道を諦めずに歩み続けることができるネガティブケイパビリティを持ちやすいそうです。

自分の経験と照らし合わせて噛み砕く

(この章題書いた瞬間、就活の自己分析でこういうことやってたな、って思いだして少し懐かしくてブルーな気持になりました。)

この本のキーワードである”確実”・”不確実”というワードはITとかデータ分析の業界ではよくでてくる。ITは決められたものを決められた処理で決められたフォーマットで出す、確実なものを取り扱うことが得意。データ分析は、よくわからない不確実なものを確率といった武器で解釈可能な形に表現したり、不確実な要素を減らそうとすることをいいます。

いずれのプロジェクトにおいても不確実性が一番高い時期はプロジェクトの初期段階でしょう。データの品質、アクセス可能性、範囲、解析手法の適切性、リソース、多様なステークホルダー間の期待の差、期間、契約内容、予算、決まっていることやわかっていることがほとんどありません。

こうした状況に直面したときに何をしているかを考えると、

まずはポジティブケイパビリティを発揮して、リスクを洗い出して評価し、積極的に不確実を取り除いていきます。
しかし、必ず不確実は残ります。何か見逃しはないかな、、と不安な状態が続きますがこの状態を受け入れ、耐え、何日かアイデアを寝かせたり、散歩しながら考え抜くとぽんっと、不確実性の存在やその解決、新しい洞察や創造的な解決が見えたりします。これがネガティブケイパビリティ、、なのかなあ。。。

仕事は早く取り掛かるのが一番大事なのは、これもありそう。「仕事に早く取り掛かって、ネガティブケイパビリティを発揮する時間をちゃんと確保する」。なんかこれが自分の中で一番しっくりきたので太字にしておく。

編集者のchatGPT4.0さんに批評していただく


https://chat.openai.com/share/83b895f3-6d60-40bb-9b41-715af3641042

「あ、そうだったんですね」がかわいい。

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