はさみを使う技能も教えていますか?「鼻」を意識させること!
子供、特に低学年の子供に、はさみを使って紙を切らせると、うまく切れずに困っている姿をよく見掛ける。
直線で切ろうとしても、斜めになったり、曲線になったりしてしまう。
まして、円や波の形、また凸凹の形など、思い通りに切れずにいる。予め、線が描いてあっても大変そうだ。
その原因は、はさみの使い方にある。
はさみを縦にしたり、横にしたりするから、「ねらった所」が切れないのだ。
そこで、こう教えるとよい。
「自分の鼻の「線」にはさみの上の部分を合わせて、鼻の下で縦に切りなさい。
その時、はさみを前に進めるのでなく、紙の方を手で手前に動かしなさい。」
はさみの刃の「背」の部分に自分の鼻の鼻梁の部分を重ねるイメージで切らせるのである。
一言で声掛けをするなら、
「はさみは鼻の下!」
である。
これで、直線が上手に切れるようになる。
もう一つのポイントとなる声掛けは、
「紙を動かしなさい!」
だ。
はさみを斜めにしたり、横にしたりは、させない。
いつも鼻の下。
だから、円や波の形、凸凹の線の形に切りたい時は、はさみを持っていない方の手で、紙をそのように動かさせるのだ。
もちろん、指を切らないように、紙を持つ位置を少しずつずらすようにアドバイスしてほしい。
不慣れな子は、ちょっとしたことで、怪我をする。そこまで見越すのが教師の役割である。「見ていませんでした」では、済まされない。
はさみも使い終わったら、すぐに片付けさせよう。
ちなみに、こうして「はさみは縦」と教えておくと、やがてカッターナイフを使うときにも、「カッターも縦」という指導がしやすくなる。