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20年前の画質でお届けする20年越しに判明した進藤さんカガリ降板についての座組的な顛末
SEED FREEDOMまだ見てないんですけど、関連でこんな記事を読みました
“ラクス”田中理恵、『SEED』福田己津央監督の手紙で号泣「ボロボロです」 両澤千晶氏への思いも【手紙全文】 | ORICON NEWS
これ舞台あいさつで福田が田中理恵に向けた内容なんですけど、ちょっと衝撃的な内容が書いてあって。
以下引用。
「あの時は両澤も大変なスランプでした。実は狙った形で物語が進んでいなかった。デュランダルと対峙できるほどにカガリが仕上がってなかった。そしてラクスにはデュランダルを打つべき明確な理由がない。困り果てた時、ミーアを起爆剤にできると両澤は思ったようです。ミーアの死がラクスの怒りと使命感を呼び起こすという最終局面につながったわけですから、ミーアが『DESTINY』のラストを作り、この映画の発端とラクスの成長の物語を作ったと言えるわけです」と伝えた。
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>>>>カガリが仕上がってなかった<<<<<
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まじで??????????
これなら40話から完全に見る価値を無くした種死のすぼみ方がめちゃくちゃ腑に落ちるんですよ
劇中でカガリは何がしたかった?
20年前運営していた自身のホームページの記録から当時のレビュー感想を見るに、まず33話「示される世界」でのカガリの「これは…大変なことになる!」というセリフにあまりに危機感が無さ過ぎて、カガリの立ち位置に対して批判的なコメントを書いてるわけですよ。いつまでも前作の明けの砂漠のノリで、結局矢面に立つと元首としては泣いてばかりというそれまでのお粗末なお姫様ポジションから全く脱却できないまま30話も消費してしまっていたのです。
その後、アークエンジェルはキラ撃墜、エンジン修理、アスラン脱走、天空のキラというイベントを消化していきますが、ここでカガリは何のアクションも起こしません。「わかっている、じっとしていろと言うのだろう」と、いつもの無鉄砲姫なら飛び出していく状況なのを理解し、いまは国家元首であろうとこらえているシーンなのですがシナリオ的には完全にシンとデュランダル、キラとアスランに食われてるわけですよ。結局40話「黄金の意志」まではおそらくプロット通りだったのだろうと思いますが、ご視聴の皆様ならわかることとして、「ぶっちゃけカガリが特に成長してない」まま国防本部に向かいます。アカツキの前で泣いてるのとか急に出てくるキサカとか完全に茶番なんですよね。もうほんと親の七光りなだけ。いっそアマギとかムラサメでカオスガンダムを撃墜したイケヤ・ニシザワ・ゴウ(全員言える勢)の方が著しく成長したまであるわけです。
脚本がカガリにさせたかったこと
おそらく当初の流れとしては、「オーブに怒るシンが連合に与したオーブ艦隊を討ち、カガリは激しい後悔の中でその敗残兵をまとめ、シンを焚きつけているデュランダルに反旗を翻す」経緯が想定されていたのだと思われます。リーダーとしての成長譚を描くつもりだったのだろうと思いますが、結局クサナギの艦長席に座ったのはカガリではありませんでした。カガリはリーダーになれなかったのです。
その要因として、今回明かされた「スランプ」だったことが上げられるでしょう。当時アニメ雑誌、新シャア、制作方面から散々叩かれた「脚本がめちゃくちゃ遅くて総集編バンクラッシュになった事」とも完全に答え合わせになります。
シナリオ面で何にどう重きを置いたかは不明ですが、33話時点でカガリを取り巻く環境はかなり良くなく、がんじがらめと言ってよい状況でした。例えば、
・カガリの周りの大人が強力すぎた(悪い大人キャラが多く、カガリが弁舌で対抗できなかった)
・カガリは弁舌というよりも行動で示すタイプだったのに、「オーブ軍やめろ!」を代表するキャラ的に不利な戦いを強いられ、大泣きして敗北し、結局「キラに守られた」=視聴者や共演者へのリーダーシップや求心力を失った/相対的にキラの株が上がってしまった
・いっそカガリから撃っても良かったが、そうなったときのシナリオの矛盾を吐き出す余力やテクニックがなかった(実際にほかのキャラが打って出ようとするカガリをたしなめて終わってしまった)
と、他のキャラも多い中で「思ったより放置されて成長できなかった」キャラなのだろうと思います。実際33話から40話までカガリのセリフマジでヤバいくらい少ないんですよ。干されてんのかというレベルで。看病しかしてないのでは。
その中で急遽決まったのがラクスを立たせることであり、ミーアをトリガーにすること。おそらく40話終了時くらいに決まったのではないでしょうか。最低でやんす。「ラクスはコーディネイターであり、有力議員の娘であり、全大戦でも艦長だった」という文句のない属性持ちであることを考えれば、結局簡単に味付けが出来る2匹目のどじょうに飛びつかざるをを得なくなった懐事情がうかがえます。
進藤さんと座組
なお、44話放映当時にカガリ役の進藤さんの「降板」情報が流れてきたことがあります。名前は伏せますが当時の某スタッフの個人ブログに書かれており、そこには脚本家との軋轢があったと明示されていました。進藤さん以外の声優の名も明示されており進藤さんのみの話ではなかったものの、本件と関連は不明ながら実際カガリが声を発する出番が48話を最後に存在せず(祈るようなカットは存在するものの)信憑性高いものとして扱われました。
それが今回の福田監督の手記で、「両澤は田中理恵につらく当たっていた時期もある」と書いています。期待を込めた愛のムチだと釈明しており、両澤氏は故人であるので深く追及はしないものの、カガリが予想外に仕上がっていなかったためにシナリオが変更されたとの弁から、おそらく進藤さんも同様か、それ以上の当たり方をされていたものと推測されます。
ともすれば、演じ方次第で、カガリという役は対デュランダルの有能なリーダーになれるのだという(ある意味で、都合の良い)脚本家側の願いがあったのだろうと思います。そしておそらく、「カガリは声優に阻まれて成長できなかった」とまで言われたのではないだろうかとさえ。
とにかく、嫌だったんでしょうね・・・・・・・・・・・・・・。
わたしも演出家や座長をした経験があるので多少わかりますが、やっていた座組から離れる理由は感情的なしこりにほかなりません。
という推測です。ソースなしの状況証拠ですが、一カガリファンとしてある意味しっかり決着したなあとか思います。そういうことだったのねって。本件カガリ最推しでストライクルージュ無限に組んでた人間としてはずっともやもやしてたので、ある意味スッキリする回答でした。
これはこれとして、進藤さんのカガリも森さんのカガリも両方楽しみましょう。
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