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2021年2月18日 7回目の18日

今月も18日がやってきた。
去年の曇り空のあの土曜日から7回目の18日。
身体も気持ちもいつも通りの日常を過ごせているようで、小さな何かに躓いたり、後ろからふいに膝カックンされて力が抜けてしまったり、突然クレバスに落ちてしまったり、歩いているその道には色々あるけれども、あの日から暑い夏を、空が高くなる秋を、透明な空気の冬を越えてまた新しい季節に移ろおうとしている。


思いを手帳に記していたらしい春馬くん、たらればになってしまうけど、もっと思いを文字にする時間が取れていたらなとずっと思っている。
きっと彼は、ここに集まる人の多くとおんなじ「思いを文字にすることが思考に作用する族」の人だったんじゃないかな。たとえ手帳の中で誰の目にも触れさせなかったとしても、時間をかけて思いを文字にすることがプラスに作用したんじゃないかと、もっと欲張ると、それを素性を隠して、名無しの権兵衛(古すぎる…)の思いとしてでも解き放ってしまうことができたなら、自分では考えの及ばないナナメ上や真後ろからの視点に気付かされたり、蜘蛛の糸をたらしてもらったり、顔も名前もわからない関係だけど背中に手を添えてくれるあたたかさを感じたり、そんなことができていれば…たらればも甚だしいからやめるけれど、そうできていたなら、とずっと思っている。


努力を継続することで保たれていたものが、そうできない状況を経験することでバランスを崩す、多かれ少なかれ昨年多くの人が感じたそんな歯痒さ。
みんながしょうがないね、こんな状況だもんねとしたようなことも全部、誰のせいにもせず言い訳もせず粛々と真正面から受け止め背負っていたのかな。誰にも気づかせず心配させることもせず。


喪失感そのものも、それと向かい合う自分の思考も、いろんなことを考え続けているこの7ヶ月。あれで埋まるかな、これが昇華の一助になるかな、いろんなことを試しながら、躓いて落ちて立ち上がれないと思う瞬間も受け入れながら、空の向こうにきっとあるあの優しい笑顔を思いながら、また次の18日を目指して。


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