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2020年11月29日 TAMA映画賞授賞式

第30回TAMA映画祭、その中のイベントである第12回TAMA映画賞授賞式を見に東府中へ。


去年の夏、宮沢氷魚くんが「his」で主演する告知があってから東京での公開が終わるまでの7〜8ヶ月。
宣伝での露出、予告の解禁、完成披露試写、公開舞台挨拶、ヒット御礼トークイベント、と勝手にずっと伴走してきた気持ちのこの作品で氷魚くんが賞を取ったこと、本当に嬉しい。
嬉しそうにしている氷魚くんの姿が嬉しい。


公開前の取材や公開後のイベントで、この作品への思いをたくさん言葉にしてくれた。
何度も繰り返される同じような内容の質問にも、丁寧にこたえ、きっと自分の内にあるものを振り返り掘り下げて、作品のテーマに対する思いやその思いの元となる経験を伝えようとしてくれていた。


質問に真摯に向かい合う、それゆえに、同じような内容の問いかけに対し出てくるものがどんどん逞しく変化をしていっていたように思う。
氷魚くんと共演者の藤原季節くん本人達もそれを認識していて、その変化を含めて、全てに嘘はない作品への思いなんだと公開後のイベントで言っていたことが強く印象に残っている。


どの言葉も真剣でまっすぐだった。
2人が本当に「his」を、そのテーマを、大切に思っていることが伝わってきて、「観たい」ではなく「創る側の思いを全て受け止めたい」と感じ、何度も映画館に足を運んだ今年の初め。
とってある半券が切り離されたチケット。今はもう切り離されないのが当たり前で、ミシン目で切り離されていた約一年前が遠い昔のことみたいだ。



氷魚くんが登壇した時、舞台上のスクリーンにhisの予告が映し出された。
大きな会場の空気がまるごと作品の世界に一瞬で染まる、hisのそれを久しぶりに感じることが出来た。家でBlu-rayを見るとは全然違う、目が、耳が、肌が、hisの空気に包まれる感覚を覚えていた。


壇上で嬉しそうに、少し懐かしそうに、そして誇らしげに思いを語る氷魚くん。
淡く綺麗なブルーの胸章(映画祭実行委員の手作りなんだそう)が眩しいスリムなスーツ姿、普段染めることが少ないけど、もしかしたら少しトーンダウンさせたのかなと思わせる髪の色、ピカピカの靴、そしてピカピカの笑顔、全部がとびきりだった。


活躍を願う人を応援出来ること、とびきりを共有させてもらえることって幸せなことだと改めて思う。
その時間を共にすることができたこと、その瞬間に立ち会うことができた嬉しさをかみしめる。


授賞式終了後、最寄駅は混むから一つ先の駅まで住宅街の静かな道を歩いた。もうすっかり夜で、寒くて、静かで、でもすごく満たされていて。
hisを応援し続けてきた日々がひとつの物語でそれがすごくいい形で終わりを迎えたような。よかったなぁと心から何回も思う帰り道。次はどんな作品でこういう思いが出来るのかなと未来の楽しみに思いを馳せながら。








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