見出し画像

こどものにほんご| 日本文化と昔話 「たぬき」のイメージ 防災意識  灰:はひふへほ


昔話から学ぶ日本文化


日本の昔のくらしを知る


日本昔話にはよく囲炉裏が出てきます。

囲炉裏のあるご家庭は今は少なくなっていると思いますが
近年は、「鬼滅の刃」で囲炉裏を知っている子が増えているのでは。

囲炉裏《いろり》の役割
 ・調理・照明・暖房 など

「ドラえもんはじめての国語辞典」には
囲炉裏の意味だけでなく、昔話というページに
昔話を読む上で知っておくべき道具などが
まるまる1ページ使ってで紹介されています。
そこには、桃太郎のおばあさんおじいさん
金太郎らしき人物鍬をもったお百姓さんお地蔵さん。
藁葺き屋根の家の中には、
かまど土間、板の間囲炉裏糸車。

光村図書1年こくご「たぬきの糸車」にも対応しています。


日本昔話における「たぬき」 「きつね」のイメージ


ところで
日本の話に登場する「たぬき」
どのようなイメージをおもちですか?

日本の昔話にふれてきた人は、多分
「たぬき」「きつね」の登場で感じるはず…。
なにか しでかす予感を。
それは幼少期からの読書体験や日本での
イメージがあるからではないでしょうか。

ごんぎつね ー新美南吉 著ーは 4年国語教科書
「光村図書」「教育出版」「東京書籍」「学校図書」
4社
に選ばれている国民的な「きつね」の話の一つです。
ごんも、いたずらをしたことからお話が大きく動きます。

  教科書会社によって選ばれる文学作品もさまざまなので
  4社に選ばれていた「ごんぎつね」に驚いています。



たぬきの生息地は限られていて

子どもの出身国によっては
見たことも聞いたこともない場合が考えられます

教科書に「たぬきの糸車」のたぬきは、
いたずらものと書いてあります。
たぬきと縁のない国から来た子には「たぬき」が
どのようないたずらをしたのか見せる必要があると思い
絵本版「たぬきの糸車」を持参し
挿絵のたぬきがしていることを一緒に確認しながら
あらすじを追いました。

単独の絵本・紙芝居がある教科書教材は多いので
学校の図書室、地域の図書館でその絵本を借りて
日本語の授業で絵を活用しながら
その物語の背景などが少しでも理解できるように
準備しておくと良いと思います。


民話や昔話を母文化保持につなげる


後で
その子の母国で読まれているお話を知ることが
その子のルーツを理解することになるかも知れない

地域の図書館で探したのですが、
2冊しか見つけることが出来ませんでした。

早速読んでみたところ
日本にはない文化や常識を感じたり
日本の昔話は教訓めいたものが多いため
ギャップを感じました。

民話は母文化保持に有効であると感じるので
可能なら児童の保護者と連携を取りながら
母国で読み継がれている絵本を、母語と日本語で
読めるようにするのが良いのでは
、と考えます。



災害の多い日本で暮らすために


地震・津波・台風・水害・大雪・土砂災害・火山噴火
日本は外国と比較して自然災害が多い国です。

言葉が通じても恐ろしいのに
言葉の通じない国で災害にあう。
日本に居たら避けて通れない問題と捉えて
防災意識をもつような日本語授業も必要です。
学校では月に1度避難訓練が実施されているので
その訓練内容や目的を事前に教えておくだけでも
子どもは安心出来ると思います。


子ども祭りが土曜開催で月曜日が振替休日
と知らずに月曜に日本語指導に行ったら
学校が静まりかえっていたことがありました。
それ以降、年間行事計画をいただくようにしましたが
「週4時間の日本語指導員が何のために必要?」
という雰囲気になる場合もあるので
学校行事の振替休日を把握したい
遠足などが日本語の日に当たっていたら事前に先生と調整したい
とお伝えしていました。
新年度に保護者に配布される年間行事計画ですので
教頭(副校長)先生等にお願いすると良いと思います。

防災教育とまではいきませんが、この「なぞり書きドリル」の
終盤には「気候」についての項目があります。
少しですが学習する機会をもつようにしています。


「は・ひ・ふ・へ・ほ」ドリルとテスト


ここに書いてあることは
支援者の方が話題にして下さるとか
振り返る機会があれば良いなと思います。

防災教育むかしの暮らしを知ることも
社会科と関連があります。

P55
P56
P57
P58


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?