スケーターとラガーマンと君が代
君が代を歌える?
君が代を国歌と紹介して騒ぎになり
それ以降「君が代」と紹介していたという
メディアの話を聞いたことがある。
小学校で勤めていたとき
卒業式練習で受け持ちの子たちの歌声が聞こえてこず
君が代の扱いはデリケートだけど、
歌詞を覚えてないのかな?と、私が大きな声で歌っていたら
君が代は強要しちゃいけないからね、と年の近い先輩に言われ
複雑な思いをもっていた。
担任が前で大きな声で歌うことも
子どもへの強要になるのだろうか、と。
その直後、1999年
「国旗及び国歌に関する法律」が国会で制定・施行された。
いろいろな意見があって、それぞれの思いもあって難しいが
国旗や国歌に胸を張れないというのは寂しいことだと感じていた。
スケーターと君が代
トリノOPで荒川静香さんが金メダルに輝いたとき
君が代を歌っている姿が映し出された。
その後、羽生結弦さんは長きにわたり表彰台で
君が代を歌っていた。
今、めざましい成長を見せている千葉百音選手は
羽生さんの後輩スケーターで先日のNHK杯で2位。
1位が坂本花織選手だったので君が代を一緒に歌っていた。
宮城県で学校教育を受けていた
荒川さん、羽生さん、千葉さん。
東北では君が代を歌う教育が盛んなのかと思ったが
名古屋の浅田真央さんも表彰台で歌うことが多く
2位の時は1位の安藤美姫さんに声をかけて
一緒に君が代を歌ったエピソードがある。
幼かったスケーターが成長して君が代を歌うようになった
様子を見ると、時代の変化もあるのかも知れないが
家庭や地域の影響で
個々の国旗や国歌に対する思いが
これほど大きく異なることは
諸外国ではあることなのだろうか?
ラガーマンと君が代
屈強なラガーマンが
君が代斉唱で涙する姿はインパクトがあった。
歌詞が理解出来るように導いた選手
日本を理解しようと努めた選手
「日本代表」として勝つためにOneTeamになるために
そのプロセスが重要だったという。
主語が大きくなってしまって良くないが
多くの日本人は、日本を尊重しようとする
海外の人に対して寛容であるし
日本人が抑圧を感じることもある「君が代」を
大切にしてくれることに感激したのではないかと思う。
これから
リーチ選手のように日本を理解してくれる方を大切にし
海外ルーツの子どもたちに「日本理解」を深めてもらえるような
工夫や努力を重ねていくことが、どれほど重要なことか・・・。
物騒な世の中、価値観を共有できる仲間(味方)は一人でも多い方が良い!
さいごに
学習指導要領に則った日本語学習についての記事に関係するので・・・。
こどもに日本語を教えるということ
それぞれの価値観があって当然だし
強要できることではないが
母国を大切にする気持ちと共に
どこであれ自分が暮らす国の文化やルールを
尊重する気持ちをもつことが
母国を離れても安心して生活できる基盤になると
私は考えている。
個人的な考えとして、そう伝えるのも
子どもの日本語教師の役割だと思っている。