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第7回ビジネスデザイン講座開催レポート

i.schoolエクゼクティブ・ディレクターの堀井秀之の著書「イノベーションを生むワークショップの教科書 i.school流アイディア創出法」の出版を記念し、本の内容に基づいて、ビジネスデザインに焦点を絞った講座を、全8回シリーズで開催中です。

第4回までは、新規性の高いアイディアを生み出すアプローチを中心にワークショップを行ってきました。第5回以降は、生み出したアイディアの質を高めるための評価・分析方法を中心にワークショップを行います。1回完結型になりますので、シリーズの途中からでもご参加いただくことが可能です。

今回は、3月4日(金)に実施した「第7回:アイディアの精緻化」の様子をお届けします。

アイディアの精緻化とは

よく練られた、よく検討されたアイディアに磨きあげるプロセスがアイディアの精緻化です。
アイディアの精緻化をするためには、その前段階として「総括的分析(第6回で実施)」というプロセスで、精緻化するに値するアイディアを創出していることが必要条件となります。
「アイディアの精緻化」プロセスでは、以下のような論点を網羅的に挙げ、優先順位付けをしたうえで検討を行います。
<論点の例>
・サービスの対象者はだれか
・本当に対象者はそのサービスを使うか
・お金を払ってでもそのサービスを使うか           など。

ワークショップの様子

■ ワークショップのテーマ
今回のワークショップでは、第4回・第5回・第6回に引き続き、「人材育成の未来」のテーマを取り上げました。未来のニーズに応える、革新的で有効な人材育成の仕組みやビジネスのアイディアを創出し、創出したアイディアの総括的分析を行なった状態で、アイディアの精緻化を行いました。

第4回・第5回・第6回のワークショップのレポートはこちら

■ ワークショップの内容
これまでのワークショップで創出・評価・分析されたアイディアをもとに、精緻化を行いました。

例えば、あるチームでは、『起業や職務などの履歴の信頼性を担保するサービス』というアイディアが創出されており、そのアイディアに対して
どんな指標が必要か、信頼性を担保する方法はあるか、お金を払ってくれる人はだれか、競合はどこになるのか、、などさまざまな角度の論点が挙げられました。

その中から、優先的に検討すべき論点を選出し、チームでの結論・方針を考えました。

このチームでは、「どんな指標が必要か」という論点を優先項目として議論を進めていました。
その結果、アイディアを実現するためには「既存の指標をいろいろ組み合わせるか、新しい指標を作るか、必要な指標の議論が必要」という結論を出し、「具体的な指標のアイディアを発想する」という今後の方向性が決まりました。

■ 質疑応答
ワークショップの最後に設けられた質疑応答の時間には「論点の優先順位は、どうつければよいか?論点の中で相対的に決めるのか?」「アイディアの精緻化で重要なことは何か?」など、多数の質問をいただき、盛会のうちに終了いたしました。

参加者の声

アイデアの精緻化ということで日常的に実施するプロセスかとは思いますが、ワークショップの中でこれをチームとして実施するという作業には馴染みがなかったので、今回の講座でこの作業を体験できたことはとても勉強になりました。

優先順位のつけ方や、新規性・優位性の意味、目新しい未来を描いているかを検証するプロセスの意味等について、また、第1回目からやってきたことがどう第8回目につながっていくのかがわかりました。

次回、最終回のご案内

第8回:仮説検証の方法論
■日時:2022年3月18日(金) 19時〜21時
■概要:検討を重ねて詳細に詰めたアイディアが果たして未来社会のユーザーに受け入れられるのか。その検証方法を学びます。

【各回実施形式】
・ 1回 2時間(座学30分、ワークショップ60分、Q&A 30分)
・ オンライン会議システムZOOMを使用します。
・ ワークショップには、i.schoolで開発された電子付箋ツールAPISNOTE を使用します。

過去のワークショップの概要は、note記事でご覧いただけます。
第1回:新規性を生み出すアプローチ1:アナロジー思考
第2回:新規性を生み出すアプローチ2:バイアスブレイキング
第3回:新規性を生み出すアプローチ3:エクストリームケース
第4回:新規性を生み出すアプローチ4:未来シナリオ
第5回:アイディアの評価:評価マトリクス
第6回:試行錯誤の最適化:総括的分析

本講座の申込み方法 (受付中!)

ビジネスに焦点を絞った、アイディア創出法を体系的に学ぶ本講座は、随時Peatixより受け付けております。


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