第6回ビジネスデザイン講座開催レポート
i.schoolエクゼクティブ・ディレクターの堀井秀之の著書「イノベーションを生むワークショップの教科書 i.school流アイディア創出法」の出版を記念し、本の内容に基づいて、ビジネスデザインに焦点を絞った講座を、全8回シリーズで開催中です。
第4回までは、新規性の高いアイディアを生み出すアプローチを中心にワークショップを行ってきました。第5回以降は、生み出したアイディアの質を高めるための評価・分析方法を中心にワークショップを行います。1回完結型になりますので、シリーズの途中からでもご参加いただくことが可能です。
今回は、2月18日(金)に実施した「第6回:試行錯誤の最適化:総括的分析」の様子をお届けします。
試行錯誤の最適化:総括的分析とは
i.schoolでは、新規性の高いアイディアを発想するだけではなく、アイディアが生み出した後のアプローチも大切にしています。
総括的分析とは、目的分析から手段分析、アイディア発想、アイディア評価まで、おこなったワークショップのプロセスを振り返り、チームワークの状況を把握し、次のステップの方針を決める重要なプロセスです。
PDCAサイクルのCheckをメタ認知を働かせておこない、Doである再試行をどのようにおこなうのがよいか方針を決めます。
具体的には以下の論点に沿って、総括的分析を行います。
論点1:納得のいくアイディアはあったのか
論点2:どこに(どのプロセスに)問題があったのか
論点3:どのように再試行を行えばよいか
総括的分析のプロセスの前に、チームで作成したアイディア評価基準に沿ったアイディアの評価(ポジティブ・ネガティブコメントの追加)が行われていることが前提となっています。
ワークショップの様子
■ ワークショップのテーマ
今回のワークショップでは、第4回・第5回に引き続き、「人材育成の未来」のテーマを取り上げました。未来のニーズに応える、革新的で有効な人材育成の仕組みやビジネスのアイディアについて総括的分析をおこなうのが目的です。
第4回・第5回のワークショップのレポートはこちら
■ ワークショップの内容
第6回のワークショップでは、第4回のワークショップで創出されたアイディアに対して、どこに問題があったか・どのプロセスを見直せばより良いアイディアが出たのかについて、それぞれ具体的な論点を挙げながら分析を行いました。具体的な論点として、例えば、「ニーズは適切に設定できていたのか?」「シーズは適切だったか?」などが挙げられました。
今回のワークショップでは、総括的分析と再試行の設計が中心となりましたが、本来であれば、総括的分析の結果に応じたアイディアの再発想を行います。
上記のプロセスを繰り返し、納得のいくアイディアが創出されたのち、以下のプロセスに続きます。
・アイディアの精緻化(第7回ワークショプで実施予定)
・仮説検証(第8回ワークショプで実施予定)
■ 質疑応答
ワークショップの最後に設けられた質疑応答の時間には「P→D→C→Aをこれから回していくと思うのですが、大体どのくらいの回数を回すのがベストでしょうか。」「客観的視点と新規性や独自性は時に相反する場合がありそうに思います。このバランスの取り方は、チームの方針にもよると思うのですが、留意すべき点などはありますか?」……など、多数の質問をいただき、盛会のうちに終了いたしました。
参加者の声
次回以降のご案内
第7回以降のビジネスデザイン講座の概要は次の通りです。
【各回実施形式】
・ 1回 2時間(座学30分、ワークショップ60分、Q&A 30分)
・ オンライン会議システムZOOMを使用します。
・ ワークショップには、i.schoolで開発された電子付箋ツールAPISNOTE を使用します。
過去のワークショップの概要は、note記事でご覧いただけます。
【第1回:新規性を生み出すアプローチ1:アナロジー思考】
【第2回:新規性を生み出すアプローチ2:バイアスブレイキング】
【第3回:新規性を生み出すアプローチ3:エクストリームケース】
【第4回:新規性を生み出すアプローチ4:未来シナリオ】
【第5回:アイディアの評価:評価マトリクス】
本講座の申込み方法 (受付中!)
ビジネスに焦点を絞った、アイディア創出法を体系的に学ぶ本講座は、随時Peatixより受け付けております。
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