山田勲

ライター/UXデザイナー。岩波書店ジュニア新書「デジタルエレクトロニクスの秘法」、教育出版・中学国語3に「0と1の世界」など。記事:ボヘミアン・ラプソディ〜デジタル時代に一石を投じた70年代の伝説のチャンピオンhttps://newspicks.com/news/3534040

山田勲

ライター/UXデザイナー。岩波書店ジュニア新書「デジタルエレクトロニクスの秘法」、教育出版・中学国語3に「0と1の世界」など。記事:ボヘミアン・ラプソディ〜デジタル時代に一石を投じた70年代の伝説のチャンピオンhttps://newspicks.com/news/3534040

マガジン

  • 1960年に生まれて

    新しい時代になって、遠くなってしまった自分の生まれ年。同じ時代に育った人と何かを共有するために、その時代を知らない人に何かを伝えるために、そして父と母のために、いつかの記憶を書き残します。

  • 今日の一言

    言いたいことが溢れてこぼれて消えてしまわないように、ここに書いていきます。

  • 私に仕事を教えた100人

    私の数十年にわたる仕事人生のなかで影響を受けた、音楽業界の名物ディレクター、大企業の創業者、工業デザインの巨匠、UXのスペシャリストなどを次々に紹介していくマガジンです。100円でマガジンをご購入いただければ今後の投稿もすべてお読みいただくことができます。100人になったら完結です。

最近の記事

世間は騒がしかった。補聴器初体験

私は2023年11月17日から補聴器を付けている。 まだ軽度の難聴というレベルだが、まわりの人に、補聴器を付け始めたよ、と言い回っている。 その理由は、数年前に聴覚に関するお仕事をさせてもらった経験からである。 (※以下、これを読んでいるみなさんには、私以上に健康上の大きな不便を感じている方々もいらっしゃるので、これを書くのは心苦しい部分もあった。それでも、どなたかの何らかの気づきになれば、という気持ちで書くことにした) メガネと違って陰の存在たとえば、眼が悪かったらメ

    • あと3曲しか歌えないとしたら

      岸部四郎さんが71歳で亡くなったとの報道を見て、60歳の私は、ちょっとした恐怖を覚える。えっ、自分も、もしかしたらあと10年しかないのか。 これは年齢を重ねるとしかたのないことで、数年前から私の母も、それまでは口にしなかった「もうすぐ死ぬから」みたいな発言をするようになった。 自分と近い年代の有名人が死去し、自分の同級生までもが何人か逝ってしまうことが続くと、命のある生き物である自分がとうてい避けては通れない運命を、じわじわと覚悟させられる。 歳を重ねることで、最もイヤ

      • 暑い夏と辛いカレー

        暑い夏雨が降り続き、寒かった7月とは打って変わって、8月になると猛暑が東京を襲う2020年の夏。ネット上では、この猛暑のなかオリンピックをやることになっていたとは何とクレイジーな、という発言も目立つ。 そう、ホントならオリンピックの真っ最中だったんだ。 私は前回の東京オリンピックのとき、4歳だったので、わずかな記憶があるが、そのときは10月開催だった。 ただ、私が生きた昭和30〜40年代、日本の真夏は今ほど暑くなかった…と、思う。データ上は地球温暖化の影響で緩やかに上が

        • 今日の一言 : 人生

          人生にはA面とB面がある。林檎の味を知る前と、 知った後。 Life has two faces, like side A and B of LP record. Before experiencing the taste of the apple and after.

        マガジン

        • 1960年に生まれて
          9本
        • 今日の一言
          18本
        • 私に仕事を教えた100人
          8本
          ¥100

        記事

          今日の一言 ︰ 同じ失敗

          人は、オトナになってからも、何度も子供のころの失敗を繰り返す。 何度も何度も。 その人特有の負けパターンを繰り返す。 本番に弱い。 期限に間に合わない。 チャンスを逃す。 言えない。 お金で失敗する。 彼氏(彼女)がろくでなし。 人によって、いろいろだけどね。 でも、そこから抜けることができるかどうかがポイントだ。 たいていの場合、抜けることは可能なのに、本人の無意識の意志で抜けないだけだったりもする。 それは冬の朝に、布団のぬくもりからいつまでたっても抜けられ

          今日の一言 ︰ 同じ失敗

          今日の一言 : 理屈

          どんなに整然とした理屈にも、少なくとも10%くらいは、筋道の通らない部分や憶測に基づいた不正確な要素が含まれている。 会社の会議での対立や、夫婦喧嘩で交わされる議論に至っては、おそらく半分以上が自分の主張を通したいだけのための屁理屈だ。 世の中や人生は、技術者が設計して作ったものじゃない。 もともと理屈どおりにできてないのだ。 …というのも理屈でした

          今日の一言 : 理屈

          今日の一言 : 前例

          前例がないチャレンジをしようとすると、前例が無いからやめとけと言われる。 似たようなものを既に誰か(大手企業)がやっていたら、既にあそこがやってるから勝てっこないと言われる。

          今日の一言 : 前例

          あなたの時間を奪うノイズ

          IT業界に働く人にとって、スマホやPCは商売道具であり、お友だちだ。 この本『時間術大全』は、そのプラットフォーム上で主役を占めているGmailとYouTubeの開発メンバー、つまりIT業界の頂点にいた2人が「スマホからメールやSNSアプリを削除しなさい」と書いている、なんともインパクトある書物である。 簡単に言うと時間節約術だ。 しかも、「人生が本当に変わる」「今すぐ時間が増える」などの大袈裟な売り文句が満載。そりゃGoogle出身の第一人者ならそんな魔法も使えそうだ

          あなたの時間を奪うノイズ

          今日の一言 ︰ 叱ってくれる人

          叱られるのはムカつく。ガミガミ言う親から独立したと思ったら、ガミガミ言う上司だ。 ただ、歳とともに、自分のことを呼び捨てにして真っ向から叱ってくる人は減る。ましてパワハラ、モラハラとか言われる今の時代には尚更だ。 だけど、受験や恋愛や就活や仕事に何度も失敗している人をハタで見て、そんなやり方じゃ一生ダメ、あなたが変わらないと一生ダメ、ということをはっきり言ってくれる友人は宝だ。 言われてムカついても、立ち止まって考えてみよう。 ひょっとしたら、そうかも知れないな、って

          今日の一言 ︰ 叱ってくれる人

          サタデー・イン・ザ・パーク

          米国はまだ昨日だけど、今日2020年7月4日は、数年に1回しか来ない土曜日の独立記念日。 ってことで、Chicagoというバンドの1972年のヒット曲”Saturday in the Park”を思い出す。これが盛んにラジオでかかっていたのは、1960年生まれの私が中学1年生のころ。前にも書いたと思うが、そのときはスマホもツイッターもゲーム機もなく、中高生のお友達はラジオだった。そのとき私にとって英語は暗号のようで、聴きとれたのは歌い出しの"Saturday"だけ。そして"

          サタデー・イン・ザ・パーク

          無観客が全く似合わないアーティストの、無観客ライブ。音楽業界は、ネット配信で生き返ることができる?

          2020年6月13日、白崎映美&白ばらボーイズ「白ばらキャバレーナイトショー!!」白崎映美&白ばらボーイズを、ご存知だろうか? 私が今、最もオススメするライブバンドのひとつだ。 かつて、この記事でベタ褒めさせていただいたが、シンガーの白崎映美さんは、その場に居合わせた観客が誰であっても、その心を開き、笑顔にしてしまう天性のエンタテイナー。 今はPerfumeのような、高度に計算されたデジタルプログラムを走らせるライブ芸術もある。 これに対して、この「白崎映美&白ばらボー

          無観客が全く似合わないアーティストの、無観客ライブ。音楽業界は、ネット配信で生き返ることができる?

          還暦って何?

          昨日、2020年1月10日の金曜日は、59歳の最終日。大企業の社員をやっていたら定年退職の最終出社日だった。 55歳のときに会社を辞めて独立した私は、今お仕事をいただいている現場にいた。当然、花束も拍手もなかった。 「じゃあ、また来週」と言って、その場を去る。 そして、今日が来た。 もうおじさんとは言わせないよ。今日からは、おじいさん! 還暦だもん。でも、 いたわってくれ。席ゆずってくれ。年金くれ。 とは言わないよ。 同い年の天皇陛下だって、こないだ仕事を始め

          還暦って何?

          山田くん

          30代のとき、六本木の階段の途中にあったバーのママから「私、もうすぐ50歳なの」と聞いて、その「老い」のニュアンスがブレンドされた年齢にこの人がなってしまうことに、何か軽いショックを受けた。 自分がその年齢を通り越して「おじいちゃん」のニュアンスがブレンドされた60歳という年齢に差しかかった今、小学校・中学校の同窓会があった。 いわゆる「還暦同窓会」だ。 そこで、私はこう呼ばれた。 山田くん? 長年、そんな呼び方をされていなかったので、ちょっとドキリとする。 そう

          山田くん

          今日の一言 : バスが来ないとき

          来るはずの時間にバスが来ない。遅刻する。 でも、バスが来ない、バスが来ない、と気を揉んでも、バスは早く来たりはしない。 うまく行かないときに気を揉むことは、事態の改善には繋がらなくて、自分が消耗するだけだ。 別のことを考えよう。

          今日の一言 : バスが来ないとき

          六本木材木町

          東京は町名の整理統合で昔ながらの名前が住所から消えてしまったけれど、今の六本木ヒルズ、六本木トンネルの辺りは「材木町」と呼ばれていた。 私の親戚の女流画家で、私が最も尊敬する人物が戦時中、この界隈に住んでいた。 1960年生まれの私は戦争経験者ではないが、親や親戚から話を直接聞くことができた世代でもある。 1990年、私が30歳のとき、父が急逝した。そのとき、葬式の出し方も満足に知らなかった私を、彼女がいろいろサポートしてくれたことがきっかけで、たびたびお逢いするよ

          六本木材木町

          赤いレコード

          1960年生まれの私の耳に残っている最初のヒット曲は「帰って来たヨッパライ」だ。小学校低学年のころ、クラスのみんなが全員知っている爆発的な人気曲だった。 この楽曲が収録されている、ザ・フォーク・クルセダーズのアルバム「紀元貮阡年」は、赤い色のアナログレコードが一時的に出回っていたころの商品。すでに西暦2000年ですら遠い昔になってしまったわけだが、このアルバムタイトルは「紀元貮阡年」だ。発売された1968年には、メンバーが遠い遠い未来を思い描きながら、命名したのだろう。

          赤いレコード