「梅雨らしく夏らしく」
「梅雨らしく夏らしく」
著:夢 明日香
今日は
賑やかな天気だ
夕方近く
一筋の光が天空からあっという間に
見慣れ町の景色に落ちて来た
傍に居た看護師さんの顔が一瞬こおばる
「変わりやすい天気だね」
看護師さんには僕が過ごした
梅雨の日を知らない
梅雨の叙情ある町並みの雰囲気を
教えてあげたい
最近は
浴衣姿、花火、浴衣祭り
今風の夏の風物詩で感じているみたいだ
それが梅雨のカテゴリーになっているよう
突然に降り出す雨は
賑やかな町を雨煙で霞める
遠い先を見ると晴れている所もある
外に居る人は大変だなぁ
夕方になると雨は上がり
夕焼け空が町を覆い囲む
梅雨入り間近の季節は
梅雨らしくないなぁ
そう言って呟いていると
夏になっている
この前食べたスイカは
夏の渇いた空気を思い出させた
僕は
夏果物の甘い香りに来る夏の日を楽しでいる。