GOOPASSのリブランディングストーリーとアドバイザリーチーム発足の経緯
プレスリリースにてご報告させて頂いた通り、このたび、カメラのサブスク「GOOPASS」のリブランディングを実施しました。また、このタイミングでアドバイザリーチームを発足いたしました。今回はその背景についてお伝えしたいと思います。
リブランディングに至った理由
カメラのサブスクとしてリリースされた「GOOPASS」は、撮影機材(モノ)を手にするハードルを下げるところまでをサービス価値としていました。
しかしながら、カメラは手にした後にも多くの挫折ポイントがあり、撮り方や設定方法がよくわからなかったり、使いこなせずにオートで撮っていたらスマホのほうが綺麗に撮れてしまった、などはよく耳にします。それにくわえてコロナ禍でのイベントの減少や外出の自粛は、撮らなくなる理由として十分なものでした。
それらを払拭するべく撮影体験のサブスク「GOOPASS PRIME」をローンチし、撮影機会(コト)のキッカケをつくることをサービス価値とするなかで、事業フェーズやナラティブが変化してきていることを改めて実感しました。
今後、サービスの領域がさらに拡張していくことを見据えて、ブランドとしての「GOOPASS」を確立し、デザインや体験ならびにコミュニケーションにおける統一を図るべく、リブランディングを実施することになりました。
実際に感じていたブランドとしての課題
おかげさまでサービスのユーザーやアライアンスが増え、メディアやSNSなどで多くの露出がされていくなか、ビジュアルが統一されていないことが増えてきていました。
サービスの表記も「GooPass」を正規表記にしていたなかで「Goopass」や「Goopas」と誤記されてしまったり、呼称にいたっては「ゴーパス」と呼ばれることもありました。
別の視点では、撮影体験(コト)をつくっていくフェーズにおいて、ロゴのモチーフがレンズの絞り羽根になっていて機材(モノ)を想起してしまうことや、サブブランドの展開のしづらさが課題となっていました。
リブランディングで実施したこと
1.メインビジュアルの変更
カメラ機材(モノ)中心のビジュアルから、体験(コト)を想起する撮影風景のビジュアルへと変更いたしました。あわせて、サービスのWEBサイトや各種紙媒体等へも一斉に変更を加えました。
2.ロゴデザインのリニューアル
「GooPass」改め「GOOPASS」、すべて大文字表記に変更となりました。
デザイン面においてもシンプルでスッキリしており、サブブランドへの展開もしやすい印象です。これまで色をもたない(ユーザーが色をつけていく)ことをポリシーとして無彩色のロゴを利用していましたが、今後は私たちも撮影体験をつくっていきますし、ブランドを象徴するカラーとして”赤”を採用しています。
赤は、カメラ業界においては、レンズの最上位ランクを表したり、Leicaブランドを連想させるなど高級なイメージがあります。また、レンズの脱着マークから入れ替え放題サービスの特徴を表しつつ、RECマークから動画撮影も想起することができるという、カメラに相応しいモチーフだと思います。
Gの始点に赤丸が入ることで、カメラを起点にサービスを展開していくブランドを表現しています。また、ロゴカラーの名称も新たに定めています。
シンボルマークは、フィルムを連想させるビジュアルとなっています。
カメラの文化をふたたび。とミッションに掲げている当社において、フィルムからはじまったカメラの歴史の重みを感じつつ前進させていく意思表明と考えています。
3.GOOPASS アドバイザリーチーム 発足
GOOPASSブランドのさらなる発展を見据えてアドバイザリーチームを発足いたしました。第一弾として、コミュニケーションと体験設計の領域において造詣が深く、同時に写真やカメラ愛好家でもある2名の専門家にアドバイザーとして就任いただきました。
コミュニケーションアドバイザー 別所隆弘 氏
フォトグラファー / 文学研究者 / 関大講師
https://twitter.com/TakahiroBessho
別所さんはもともと絶景を撮られるフォトグラファーとして憧れの存在でしたが、講師をされている関西大学での取り組みにご縁を頂き、いつのまにか、お仕事をご一緒することになりました。
フォトグラファーであり文学研究者であり大学講師という様々な肩書をもたれていて各種SNSやメディアで情報発信されていますが、その影響力の大きさから多くの学ぶべき点があり、コモディティ化された世界においてブランドを確立したいフェーズにあるGOOPASSのコミュニケーション戦略を推進していくうえでアドバイスをいただく最適な方だと感じています。
エクスペリエンスアドバイザー Go Ando(安藤剛) 氏
PREDUCTS 代表 / THE GUILD 共同創業者 UX Designer
https://twitter.com/goando
安藤さんは私がガジェット好き&たまに登山するということもあり、SNSをフォローさせて頂いてたのですが、SIGMA fpを用いてzoom MTGをおこなうnoteをみて衝撃を受けました。(当時、即日再現しました)
カメラの価値を拡張する気づきを与えてくれたこの記事は、モノとして所有する喜びだけでなく、コトの工夫で体験価値が高まることを教えてくれたような気がしました。
また、別の機会で目に止まったヤマップのロゴとビジョンをリニューアルするプロジェクトが理想的で、GOOPASSでも同じことができないか、いつかご相談したいと考えていました。
そんなタイミングで、YAMAPのCXOを退任するとのヤマップさんのnoteを見かけ、すぐに連絡しました。PREDUCTSの立ち上げで忙しいのは百も承知のうえでお願いし、晴れてプロジェクトをご一緒する運びとなりました。安藤さんにはGOOPASSにおけるデザインやブランドを含めた体験設計を支援いただく予定です。
アドバイザリーチームという座組みについて
当社は事業を急速にスケールさせながら、社員も業務委託も区別なくアサインして組織をつくっているので、およそ半分が業務委託の方だったりします。組織図にも載せていますし、管理職ポジションにも名を連ねることすらある比較的新しいチームのつくり方だと感じています。
リモートワークが普及するなど働き方が変化するなかで、時間も場所も問わないような状況で価値を生めるようになってきています。つまり、フルタイムではない専門家に意思決定レイヤーに入っていただき推進していく座組がこれからの組織において一般化してくるものと想像しています。今後も様々な領域の有識者の方にチームに加わっていただき、スケールさせていきたいと思います。
4.ブランドパーパスの新設
当社はVISIONとMISSIONとして以下を掲げています。
VISIONにおいては、撮りたくなる世界をつくることを目指しています。MISSIONにおいては、カメラで撮る“今”、写真で振り返る“未来”の2度(ふたたび)の体験価値を高めることを指しています。
いずれも同じ世界感なのですが、将来を見据えてカメラに限定しすぎないようにしつつも、カメラ領域で事業展開をしている現状とのギャップがある状態でした。
結論としては、今のフェーズに適したブランドパーパスを設定し、成長にあわせてアップデートしていくというスタイルをとることにしました。
カメラと人の新たな関係をつくり心が動く景色を次の世代へ。
カメラは所有することが前提だったところに、サブスクという繋がりをつくり、誰にとっても身近に利用できる関係性へと変化させてきました。その範囲はインターネットを越えて、リアル店舗の場面でも同様となっています。
そんな私たちの次の活動は、カメラでの撮影体験を通じて大切なものに気づくキッカケを増やし、思い出も、笑顔も、自然も、未来に紡いでいくことと整理し、今回のパーパスを掲げることにしました。
GOOPASSの今後の取り組みについて
最初の顧客はフォトグラファーや映像クリエイターなどの新しい世代のクリエイターが中心でした。撮影機材を手にした次のフェーズとして、創作活動を支援するサービスの拡充を進めていきます。
新しい顧客はカメラを初めて手にする人々でした。カメラを手にしたあとで壁にぶつかっても乗り越えていけるように、優しく寄り添う学びのサービスを新たに展開していきます。
今後はより多くの人々を、撮影したくなる体験へと導きたいと思います。日本には本当に魅力的な絶景がたくさんありますが、それと同時に、まだ多くの方に知られていません。これらを地元のクリエイターと協力し、もっと多くの人に足を運んでもらうほどの撮影体験機会へと変化させ、地域創生へと繋げていきたいと思います。
私たちはGOOPASSでの体験を通じて新しい視点を解放することで、ファインダーの向こうに見えている世界をより良いほうへ変えていくキッカケを提供しつづけたいと思います。
積極採用中、ご興味がありましたらぜひ!
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