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今週公開の映画とピンク・ロマンポルノの話。

こんにちわ。映画監督の堂ノ本です。昨日は、YouTubeを一旦ストップした関係で、答えそびれていた視聴者からの質問に一気に答えました。

ある程度溜まってくれば、文章もしくはラジオ形式で、お答えしますので、是非なんでもどうぞ!

質問箱はこちら


今週公開の映画の話


今週はなんと言っても、『ドライブマイカー』

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濱口竜介監督の新作です。実は、この映画監督に関しては、公開に合わせてじっくりご紹介する動画を撮影していたのですが、、、(笑)

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濱口竜介監督というのは、そのフィルモグラフィを追っていくと、随所に「移動」とうテーマが見えてきますね。というより、移動手段をうまく映画に落とし込んでいる。例えば、ハッピーアワーでのフェリーだとか、もっと前だと、PASSIONでは夜の市営バスが印象的です。初商業映画になった寝ても覚めてもでは、車での移動が何度も描かれますし、「走る」という運動も、この移動に含められるでしょう。そういう映像作家が、『ドライブマイカー』という、まさしく”移動”をタイトルに冠した映画を作る。この一貫性が、期待を高めますね。

以下、『顔→声』だとか、彼を言及する上で欠かせない本読みの話などをする予定で、なんか書いてますね。まぁ、今となっては後の祭り(笑)あとは作品を見て、ボロクソDEシネマの方で、存分に語ろうと思います。


お次に楽しみなのは、『うみべの女の子』

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メンヘラホイホイでお馴染みの浅野いにお原作漫画の実写化で、監督はウエダアツシです。この監督、正直そこまで記憶には残っていないのですが、少し調べると『リュウグウノツカイ』の監督だと気づきました。結果論にはなりますが、このデビュー作でも、思春期の自意識と閉塞感をテーマに扱いながら、海辺の街を舞台にしているのは、印象的です。

作家がデビュー当初から描きたいと感じているテーマなり、舞台なり、人物なり、それが話題作や規模の大きくなった所でも、一貫しているというのは、どうしても期待してしまいますね。

『リュウグウノツカイ』では、評価はそれほど高くはないみたいですが、ショット単位では善戦している印象が残っていて、期待しています。


今週は、おそらくこの2本を劇場で見ます。新型コロナウイルスが、またしても猛威を奮い続けておりますが、こと奈良に関しては、劇場はかなり空いていて、密になることもそうありません。混雑する時間をずらして、平日のレイトショーにでもいきましょうかね。

皆さんもデルタ株の感染拡大や、ロックダウンうんぬんの、非常にきな臭い空気ですが、どうぞ感染予防を徹底して、映画を楽しみましょう。


ピンク映画・ロマンポルノの話


それから、そろそろ見なければ、と思っているのがピンク映画・ロマンポルノですね。ここ数ヶ月、一本も見ていない!これに関しては、既にネット上で配信されているものは大部分見てしまったというのが大きくあって。

私は、主にFANZAの『ピンク映画専門チャンネル』と近くのTSUTAYA、関西のピンク映画館という3本の剣で持って、鑑賞してきたのですが、まぁ見られる本数が少ない!!全部見たいのに、名作傑作の評価がついたものや、監督の評価の高いものばかりが残っていて、「まだ見ぬ傑作」に出会えていないのです!!

ロマンポルノに関しても、ピンク映画専門チャンネルにあがっているものは、ほとんど見たのですが、それ以外が手に入らない。。。下記の本を参考に、歴史を追って見ていこうとしても、もう最初の方で既につまづくのです。日活さんは、自社の映画をもう少しキチンとアーカイブしてほしいものです。月2万円とかでいいから、全作品見れるようなサイトを作ってくれ!!


ピンクもそうだ!!七福神や四天王と呼ばれる方の作品はまだ残っている方だけれど、他の監督の作品はちょびちょびしか残っていないのだ!!愛はないのか!傑作を見たいんじゃない!!ピンク映画を見たいのだ!!


頼むからどなたかコレクターの方は私宛に貸してくれ!!全部見たい!!


とにかく大学卒業以降、モラトリアムからの脱却がインプット不足を招いている。映画愛好者として死にゆく自分を感じます。そろそろこのインプット作業を本当に真剣に行わねば、と感じています。


神代辰巳を手放した


そんなことを言いながら、つい先日、お財布事情で、『映画監督 神代辰巳』という英和辞書の3倍くらいのサイズの本を手放しました。クマさん(愛称を込めて)の映画はマジで面白くて、私がロマンポルノにのめりこめた大きな要因の監督です。この本は、そんな大好きな映画監督の全部を知れるんじゃないかってくらい詳細な話が読める最高の本でした。

まぁ、私が持っていても年に一回読み返すかどうかなので、誰かの手に渡り続けて、神代辰巳が永遠に残れば、その方が幸せだな、と手放したのですが・・・


ロマンポルノはともかく、ピンク映画に感する書籍や情報が、全然残っていないのは何故ですか。絶対に映画史上、ある時代を切り取れば、最も重要なジャンルだったはずです。まだ、そう期間が空いていないのが要因だと信じたいですが、当時を経験した評論家の皆様、是非とも気合の入った書籍を楽しみにしております。


映画館に通う必要性について


昔、ピンクヌーヴェルヴァーグなる本を愛読し、「よし!ここに載ってるやつ片っ端から見て行こう」と息巻いたものの、ほとんど見ることの叶わなかった時代を思い出します。改めて、その当時の劇場に足を運ぶ重要性を感じます。

今、シネコンでやっている映画は、再度劇場でかかる可能性は低く、ディスクは出ても、スクリーンでは一生見れないってことが、多々あります。そして、ミニシアターでやっている小さな映画は、今のピンクの状況と同じように、上映を逃すと、映画史の闇に呑まれ、永遠に見れない可能性だってあるんです。

「レンタルでいいや」と飛ばした映画が、実は自分の人生を大きく動かす作品だった時、あなたは一生後悔しますよ。「劇場で見させてくれ」と何度嘆いても、見れないんですよ。濱口竜介監督のように特集上映が組まれるような作家じゃない限り、一生・・・。

映画館で見る喜び云々言ってますが、そんなことより、そもそも映画館でしか見れない映画は数多く存在します。例えば、私の愛する二ノ宮龍太郎監督の作品や、空族の映画だってそうです。(空族は最近、テレビで放送されましたが)ミニシアターはそういう映画を救ってくれているのです。最近では、配信サービスが充実して、レンタルや販売はなくても、配信はあるなんて、ありがたい事態も存在しますが、その配信だっていつか終わるんですから。そもそも、配信するかどうかも上映段階じゃわかりません。

是非とも、皆様劇場に足を運んで、「今を生きている我々だからこその映画体験」をしようではありませんか!!


まとめ

今週公開の映画→そろそろ見なきゃな映画→ロマンポルノ・ピンクの話→クマさんの本手放した→昔読んだ本の話→映画館

と、まぁ〜脈絡のあるのかないのか分からない文章になりましたが、、、

今週も映画を楽しんでいこうと思います!

皆さんもぜひ良き映画ライフを。



では、今日はこの辺りで。

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アディオス!



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今回の記事に書いたように、映画館で映画がかかるというのは、とても貴重な機会です。私の所謂デビュー作になった『海底悲歌』が上のオークラ劇場で上映された日のお話がこちらにあります。私的恋愛エッセイくらいの感覚で、楽しんで読んでください!


昨日の記事です。ここでは皆様からのご質問に、非常に真剣に、そしてバカバカしく回答しておりますので、ぜひ楽しんで読んでもらえればと思います。そして、ぜひ質問箱に質問送ってくださいね!!


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堂ノ本 敬太
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