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小晦日の夜に 句歴2ヶ月半のお話
こんばんは、もう日付は変わって大晦日の夜ですが、まだ小晦日。俳句では、大晦日だけでなく、その前日の30日である小晦日(こつごもり)も季語のようです。
今日は、俳句の話を書こうかと。どうせ大晦日の夜には、映画の話を書きたくなると思うので、今日は俳句を。といっても、ついこの間、俳句を始めて2ヶ月経ったということを記事にしたばかりですが。
そういえば最近、俳句の漫画を少しずつ読み進めています。『あかぼし俳句帖』という完結済の有間しのぶ先生の漫画です。55歳の中年男性がひょんなことから俳句の世界に足を踏み入れる話なんですが、俳句を始めた手の私が、「うわぁ今同じ状態だ」と思えるような描写が多くて、楽しんで読んでいます。良かったら、俳句に興味のない人も漫画で読みやすいので、お手に取って見てください。
俳句を始めて、今日で2ヶ月と10日が経ちました。およそ70日間で、作った句は、現段階で822句とありました。我ながら、毎日思いつくままに書き殴り、コツコツ1日10句以上。熱中してたんだなと改めて感じます。
俳句を始めた頃は、心の闇のどん底を走る暴走列車状態で、うつ状態という長いトンネルを、煙にむせながら走っている感覚でした。そこに、一筋、トンネルの出口に光が差し込んだような気になったのが、俳句との出会いでした。
本当に、ただ思ったことを書き殴って、季語を当て嵌めるという荒さで始めて、その上に、精神状態から誰にも言えない胸の内を、俳句として、文字として発露するという発散が、多作に繋がったのだと思います。始めた頃は、とにかく楽しくて、普段見ている景色も、「これも季語なのか」「あれも季語なのか」と、心が躍りました。歳時記をめくっていると、「秋思」なんてのも、季語になるのかと驚きの連続で、この季語で読んでみんでみようと夜な夜な書き殴っては、ほくそ笑んでいました。
最近は、並行して俳句の本をかなり読んだこともあって、好きな俳人や好きな句が出来てきました。またそのあたりのことは、記事にしてみようと思いますが、やはり先人の名句を眺めていると、いろんなことが思い起こされてきて、改めて凄いなと驚嘆の日々です。
それから、ずっと文庫版の歳時記を読んでいた私ですが、ようやく単行本サイズの大きな歳時記を買いました。どれにしようか悩んだのですが、季語一つ一つに、「本意」の項目がある平井照敏氏の歳時記にしました。空から念願の古語辞典と国語辞典の入った電子辞書を、実家から送ってもらうことに。これで吟行も捗ります。
休職し始めて、4ヶ月。働きもせず、俳句ばかり考えて、いったい自分は何をしているんだと、たまに不安になりますが、でも俳句のおかげで前を向けました。俳句に出会えたおかげで、最悪なまま終わるかもしれなかった2024年が、すごくいい気分で終わることができそうです。
2025年は、この鬱状態もようやく脱出口に手をかけられているので、いよいよ復職です。また同じ状態に舞い戻らないように注意しながらの日々ですが、今よりもっと俳句を好きに、上手くなれるように頑張りたいなぁと思います。
今までは、とにかく思いついたままに書き殴るだけの日々でしたが、多作多捨の精神は保ちつつ、もう少し一句に力を込めて、「推敲」というのを、どんどんとできるようにしていこうと思います。ただ、やはり量に勝る質はなし、なので目標として、春夏秋冬それぞれで250句、1年間で1000句は目標にしておきます。中でもやって見たいのは、桜の季節の花百句、秋の月百句は挑戦したいですね。
それから、入りたい俳句結社が見つかったので、仕事に復帰して定例の句会に参加できる見込みが出来次第、入会しようと思っています。そこで新たな出会いや、学びがあるといいなとおもっています。
それから読みたい句集がたくさんあります。この人のこれが欲しいというのが既に10冊以上。ここは、まだ働いてもいない私はグッと堪えて、復職してそのお金で、ご褒美として定期的に買っていこうと思います。俳句の勉強は、本から得られるものが多いので、年間30冊を目標に読破していこうと思います。今は、時間が有り余っているので、図書館を利用しながら3日に1冊ペースで読めていますが、こういう時間も働き始めるとなかなか取れなくなるでしょう。読書の時間は自分の精神安定剤にもなるので、意識的に摂取していこうと思います。
何はともあれ、本当に今年は俳句に出会えて良かった、と心の底から思います。もし俳句に出会ってなかったら、私はまだくらい闇の中を彷徨い続けていて、もちろんこんなふうに、文章を綴ったりもできなかったでしょう。ありがとう、俳句の神様。
ではみなさま、良いお年を。
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