小さな子どもたちと自然観察会！@秋シーズン2024
こんにちは！0歳からの自然観察会を実践している晴（はる）です！
わたしが活動している北海道十勝地方はすっかり紅葉シーズンに突入！きみどり、橙（だいだい）、紅色などさまざまな秋色が楽しめるこの時期に、0～2歳と3～8歳向けの自然観察会をそれぞれ開催してみました。
好奇心いっぱいの子どもたちは、わたしがガイドしなくても何かを集めはじめたり、どんぐりや落ち葉など何かを見つけて持ってきてくれます。それらについて「ここ、触ってみ？」とか「いい香りする？」などと行動を促すと、子どもたちは自分たちの想像を超えた方法で自然を知ることになるので、なにやらニヤリという顔をしてくれます。この瞬間がとっても面白いのです。
キレイだけど、子どもたちの好奇心はテーマを超えたところにありました。
一般的な自然観察会や自然ガイドでは「◯◯の観察」や「◯◯をつくろう」というテーマを設けるものが多いです。わたしのガイドでも「秋色葉っぱグラデーションをつくろう！」という（とりあえずの）テーマを設定しました。ただ、わたしの自然観察会ではテーマを達成することよりも子どもたちの好奇心に徹底的に寄り添うことを大切にしています。
子どもたちはわたしたち大人よりも好奇心、つまり自分が住んでいる世界を把握しようとするキモチがとっても強い存在。「それ、触らないでー！」「いたずらしないで！」など、大人は子どもたちによく言ってしまいがちです。でも、子どもたちの立場に立つとこれらの行動は「これはなんだろう」「触ってみたらどうなるんだろう」という、身近な世界を確かめる行為なのではないかとわたしは考えています。
わたしの自然観察会の目的は「五感で自然を体験ことで、自然を大切にする心を育むこと」としています。子どもたちが五感で自然を体験し、大人になっても覚えているような充実した時間を過ごすには、好奇心に従って心ゆくまで自然に触れることがいちばん！なので、わたしの自然観察会では安全管理を徹底しつつ、何を観察するかは子どもたちに決めてもらって、テーマについても「できたらいいね」程度の扱いにしています。
今回も、子どもたちは自ずとエゾリス（注：十勝地方にたくさんいるリスです）を見つけたり、赤色がきれいな落ち葉を拾ってきてくれたり、穴の空いた不思議な切り株を見つけたよと教えてくれました。わたしは声をかけられたらほいほい、とそちらへついていき「ニオイする？」「ここんとこの触り心地はどんな感じ？」などと五感で自然を感じる行動を促していきます。で、「いいにおいするよ」とか「ふわふわするよ」と子どもたちが教えてくれたらわたしも子どもたちに習って五感で自然を体験し「うわ！甘い匂いする！」とか「ほんまや！ふわふわ！」と共感します。ここではニオイやさわり心地の理由は分からなくてもOKとします。「この香りは菌が落ち葉を食べたときにでるニオイらしいよ」とか「木のザラザラしてるところは地衣類っていう別の生きものがくっついているからだよ」などと解説することもありますが、解説するタイミングは慎重に選びます。というのも子どもたちにとったらニオイを確かめたり触りごこちを確かめ、それにわたしが共感するという部分まででいっしょにあそぶという時間が成立しているからです。これこそが子どもたちと行う自然観察会でいちばん大切なポイントだと思います。いっしょにあそぶという形で自然体験へいざなう（ガイドする）という技術です。解説は子どもたちに自然について知識を伝えて、理解をより深めるというご利益がありますが、解説することでわたしは教える役になってしまい「いっしょにあそぶ関係」が薄れてしまうというデメリットがあるように思えます。わたしの自然観察会の目的は体験と、その結果生まれる自然観るなので、ぶっちゃけ知識はそこまで重要ではないのです。もちろん知識が自然観を養うことは大いにありますが（わたしは自然系大学院の出身なので自覚があります）、それは子どもたちのもつ国語力や数滴理解力などの認知能力の高さに依存するので、そこまでやらなくて良いのではと思っています。簡単にまとめると、せっかくの楽しい時間がシラケるリスクを犯してまで知識を伝えることはないんじゃない？というのがわたしの考えなのです。
そんなわけで、子どもたちの「トンボいたよトンボ！」「（アヤメの実の）シャカシャカマラカスたのしいｗ」「細い棒見つけた！棒！」という、世界を知っていく瞬間にたくさん立ち会うという楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。秋色葉っぱグラデーションもそうですが、落ち葉の香りやきのみ、草の実の手触りや音を確かめるなど、子どもたちの発見のおかげで彼らの視点で見つけた「秋」を、たくさん感じることができてよかったです。
子どもたちとの自然観察会はたのしい！もっともっとやっていきますよ！！