衣咲 心(いさき しん)

メンタルケアをより身近に。メンタルケアAIをつくりたいエンジニア。普段は画像認識サービスを開発。【習得中】自然言語処理/認知行動療法(ACT)/ポジティブ心理学【その他】qiita → @izaki_shin

衣咲 心(いさき しん)

メンタルケアをより身近に。メンタルケアAIをつくりたいエンジニア。普段は画像認識サービスを開発。【習得中】自然言語処理/認知行動療法(ACT)/ポジティブ心理学【その他】qiita → @izaki_shin

最近の記事

AIコーチ開発の道のり vol.1

とあるChatGPTとの対話突然ですが、以下のChatGPTとの対話をご覧ください。 (注)  引用部(灰色背景):ChatGPT  通常テキスト:私 コーチングを提供できるAIを開発して、多くの人が日常的に日々を振り返り、1日1日をイキイキと過ごせるようにしたいです。 コーチングを提供できるAIを開発するために、何ができれば良いかが曖昧です。そもそもコーチングのエッセンスや手法を知らないため、「良いコーチングAI」を定義できず、現状あるべき形を具体的に思い描けていませ

    • 【ストレス脳】 人類みな、狩猟採集民 (読書メモ)

      アンデシュ・ハンセンさんの「ストレス脳」 「スマホ脳」で話題となった方です。 この「ストレス脳」も平積みとなっていました。 タイトルが「ストレス脳」ということで、 「現代人にはストレスが多すぎる!!!」 という内容かと想像しましたが、だいぶ違いました。 なぜ、現代人がうつや不安に悩むのか? どうしたら、うつのリスクを下げられるのか? これらを、生物学的な見地から読み解いている本でした。 ちなみに、原題は「Depphjärnan(うつ状態にある脳)」とのことです。 (私

      • 【仕事の教科書】 自分の人生のリーダーであれ (読書メモ)

        北野唯我さんの 「仕事の教科書 きびしい世界を生き抜く自分のつくりかた」 「あなたの仕事をより良くするための、仕事の法則」を紹介する本です。 この本、とても勉強になる本でした。 月並みな感想ですが「新卒の頃の自分にプレゼントしたい」と思いました。 ただ、おそらく、社会人何年目の人でも、学びのある本だと思います。実際に仕事に取り組み、悩んできたからこそ理解できることがあるからです。 本書では、以下の4つの領域に分けて、仕事の法則を紹介しています。 スピードアップ術

        • 【幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない】 ACTは実はめっちゃシンプル! (読書メモ)

          ラス・ハリスさんの 「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない  マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門」 この本、とてもオススメです!! Amazonでは★4.3ですし、YouTubeでも多くの方が紹介されています。 ただ、この本……、 結構難解だと、私は思います。 そもそも「よくわからん…!」と途中で挫折してしまったり、 各章の内容は理解して納得できても、全体像が掴めないままだったり…。 本書の問題という訳ではなく、扱っている対象の性質に依るものなのか

          【PsyQA】悩み相談もAIの時代?(論文紹介)

          今回は、『PsyQA: A Chinese Dataset for Generating Long Counseling Text for Mental Health Support』という、2021年の論文の紹介をします。 PsyQAは、中国の悩み相談掲示板「壹心理(Yixinli)」の質問と回答を集めた、中国語のデータセットです。この論文では、このデータセットを提案すると同時に、作成したデータセットを用いたAIの学習も試みています。人の回答とAIの回答の比較評価も実施さ

          【PsyQA】悩み相談もAIの時代?(論文紹介)

          【運転者】 真のプラス思考 (読書メモ)

          喜多川泰さんの小説 「運転者 未来を変える過去からの使者」 自分も頑張ってみようかな…と思えるような、心温まる物語の小説です。 小説ではありますが、著者のメッセージがガツンと入っていて、自己啓発本的な印象もあります。 素敵だなと感じた言葉をメモしておきます。 (物語のあらすじには、ほぼ触れずに記載しているつもりですが、ネタバレと感じる方もいるかもしれません。ご了承の上お読みいただけると幸いです。) あらすじ(4行で)保険会社の営業をしている岡田修一。 契約を取れず焦り

          【運転者】 真のプラス思考 (読書メモ)

          日本語が耳から入ってくると、他のことを考えられない…という話

          内職って難しい…突然ですが、「内職」って得意ですか? 内職と言っても、本来の意味の方ではなく、 「授業や会議の最中に、それとは関係ない他のことをする」 という意味の方です。 ちなみに、私は昔からとーーっても苦手です。 作業は全然進まないし、すごく疲れてしまうんですよね…。 苦手な理由、おそらく2つあるのかなと思っています。 1つは、"真面目"な性格に起因するもの。 本来すべきでないことをしていることに対する罪悪感や、気付かれたら怒られるんじゃないかという恐怖を感じ、作

          日本語が耳から入ってくると、他のことを考えられない…という話

          HappyDB :) 幸せな瞬間データベース

          突然ですが、この1日の間で、幸せだと感じた瞬間ってありますか? 日本語で「幸せ」と言うとやや仰々しい感じがするので、 この1日の間で、良かったことってありますか? という質問と捉えてもらってよいと思います。 この質問に対する回答を集めたデータベースが「HappyDB」です。 その数なんと、100,000個、です! 少し前にこのHappyDBの存在を知り、とても興味深く感じたので、簡単に紹介したいと思います。 なお、本記事は、"HappyDB: A Corpus of

          HappyDB :) 幸せな瞬間データベース

          「3つのよいこと」 1週間やってみた結果

          1週間ほど前に、ポジティブ心理学の実践手法の1つ「3つのよいこと」について記事を書きました。 元々、自分自身で取り組んでみたいと思って、やり方や効果を調べていたので、それをまとめたのが先の記事でした。 今回は、「3つのよいこと」を実際に1週間実施してみて、感じたことや効果(主に、PERMA-Profilerの結果の変化)を書こうと思います。 試してみようかな…と思っている方の参考になれば幸いです。 また、すでに試された方や、実践中の方、コメントいただけると大変嬉しいです

          「3つのよいこと」 1週間やってみた結果

          小さな幸せ習慣 「3つのよいこと」

          「3つのよいこと」ってご存知でしょうか? 「寝る前に、その日あった良かったことを、3つ書く」 というものなのですが、訳あって自分自身でも少しやってみようと思い、やり方や効果について調べたので、まとめておこうと思います。 金沢工業大学の心理科学研究所所長、塩谷亨教授の「ポジティブエクササイズ TGT(Three Good Things)を巡って」 [1] を主に参考にしています。 (ポジティブ心理学やWellbeingとは何ぞやといった背景から、3つのよいことに関する研究

          小さな幸せ習慣 「3つのよいこと」

          チャットボットと人工無能とELIZA

          「チャットボット」って、数年前からよく聞くようになりましたよね。 実際、Webサイトの右下とか左下とかに「何かお困りごとはありませんか?」みたいな吹き出しをよく見かけます。時々、急に画面の真ん中に出てくる主張が強いやつとかもいて、面白いなぁ(?)と思います。 ただ、チャットボットって 「なんかAI入ってて、継続的に学習もして、すごいらしい」 ぐらいの認識で、どんな仕組みで動いているのかをほぼ知りませんでした。 そんな中、最近チャットボットや自然言語処理の勉強を始めたので

          チャットボットと人工無能とELIZA

          「AIが会話できないのはなぜか」 読書メモ

          「会話」の奥深さを、ギュッと凝縮した一冊東京大学・京都大学の名誉教授であり、現在は福知山公立大学教授である、西田豊明氏の著書。(西田氏の専門分野は、人工知能、会話情報学とのこと) 自然言語処理に興味を持ち、現在のAIで出来ること・出来ないことを知りたいと思っていた時に、「AIが会話できないのはなぜか」というタイトルに惹かれて購入。 タイトルに「AI」とあるが、本書の内容は、AIの話題に留まらず、以下のように多岐にわたる(むしろ、AIに関する内容は頁数で言えば全体の1/4程

          「AIが会話できないのはなぜか」 読書メモ