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日々此狛犬③

山道を歩いていると
人成らざる物と
すれ違う。

その物は
闇の気を纏った
物だったが
数枚の桜の花弁を
肩に乗せ
桜の香りを漂わせ
去って行く。

闇の物が
血肉の匂いでは無く
桜の香りなど奇異なり。

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