黒本の主
📌黒本の主①
忌まわしい
鬼が居る
影に隠れて潜んでいる
鬼払いの日に
払われ無かったのか…
鬼共を
影から炙り出す為
僕は『BookCurse黒本』を
手に入れた
此の本が有れば
影を容易に扱える
影使いになれるんだ
此の身が呪われようとも
影に隠れた
鬼を僕は逃しはしない
📌黒本の主②
僕は影を引き連れ
地下鉄の無人のホームに
降り立つ
ねぇ聞こえる?
ホームの奥
地下道に閉じ込められた
影達の声が…
ねぇ聞こえる?
影達が
地を這う様な低い声で
罵り合う声が
ねぇ聞こえる?
甲高い声で
泣いている声が
其々の
声が混じり合って
響いてくるんだ
📌黒本の主③
影達の声と姿の中に
違和感がある存在が…
見れば
其処には
影に隠れた
鬼が居る
僕の探してた鬼がいた