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あるイラストからの創作詩

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Twitterで絵を創作題にして書いた詩です 📌Twitterリンク先を貼ってあります
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#言葉

禁書

外界を絶ち 薄暗い部屋に独り 響くのは 本の頁を捲る音と ペンの音だけ 静寂の中で 自分の思考ばかりが忙しない 持ち出し厳禁の『禁書』 探し出した禁書の一文 移し綴られた文字を 無言で見返す 此の本に記された言葉が どれ程の 効果があるのか 試さないと 分からないけれど…

白い仮面

表情を見せぬ私達 白い仮面に 心情を捕らえようとする 白い仮面に 心情を捕らわれないようにする 言葉に混ざる 幾つかの感情が 心に沁み着いていく 此のモノトーンの世界で 手に持つ花に色を付けたのは 私の方だけだ…

石化

君の心が沈んだ時 力の無い僕は 対した言葉を掛ける事も出来ず 沈黙する事しか 出来なかったのに 僕の心が全てを遮断した時 不快な場で有っても 近くに居ようとしてくれてた 僕が嫌いと言っても 近くに居ようと してくれてたんだ…

砂糖         藤丸

私の身体が 砂糖で出来ていていても 周りのモノ達が 私の事を 甘く無いね  と言うんだ 単刀直入に 言葉を使うからかな 私自身に自覚が無いんだ 私の身体は 元は植物だったのかな 陽と風の中に居たのかな だったら もっと優しくて 甘い言葉を 言えたら良いのに…

虚無の地       藤丸

此の地に何も無いんだ 全て幻だった?なんて 虚無の主が怖くて傅くだけ ……怖い? なんだ 身の内に感情が有るよ 記憶も思いも残っていたよ それを僕が魅せていない 声にしていない だけだったんだ 伏せさせた身の内の物なんか 見えるものか! 僕の感情は無くなりはしないんだ