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『人間の動力源を エネルギーにしよう』 と 捕まえた人間の 心臓を集め 此の世界の 動力源に使う 入れ物は 使用方法が無くて 捨てるか 傷が少ない 奇麗な物は 見える処に 飾って有るだけさ 人間が腐って逝く 悪臭に蟲が集る 形が朽ちる 骨が現れる 其の変異に面白味がある
強さを求め 武器や武装で 身を硬め 近付く者達に 棘を刺す 意図せず 側に来た者にも 容赦しない 鮮やかな色は 私の隠せぬ 美意識 埋もれた中で 煌めく為に
生き物で いるよりも 植物で いたかった僕は 森で拾った 木の実や花を 調合した薬を 蝸牛に 与え試した 森の薬は少しずつ 身体を 侵食する様に 植物に変化し 身体が緑を 纏っていったんだ 今では 小さな花を 咲かせる程に… 此の薬が有れば 誰でも植物に 産まれ交われるんだ
僕は 心の不安が起こる 種を撒く 此の世界の者達に 焦燥感を 抱かせ続けるんだ 空を飛ぶ 鳥達も灰色に染まり 元の色を無くした ザラザラとした感触が 心に不快感を 生み出す様に 僕は更に 烟る世界になる事を 願うんだ 灰色の 景色に染まれ どんどん 濃い灰色の 景色になれと…
時は止まらず 流れて逝く先に また、 刻は止まらず 流れて行く 陽が眠る夜 夜が隠れる昼 繰り返し 繰り返し 日々が周る
此の景色の中に居て 強く激しく 嘆くの人々の感情が あまりにも哀しくて… 瓦礫の中にある 雨曝しのピアノに 縋る気持ちで 鍵盤を叩いた 音階がズレていたり 音が鳴らなかったり と 調子の悪いピアノ それでも 私は弾いたんだ 壊れた街に 鎮魂歌を 響かせたくて
尖った耳の 奇妙な兎が 私に 美味しいディナーを ご馳走してくれる 「私は一緒にディナーを食べたいわ」 と 毎度2人に言うけれど 右兎は 席を共にする事は許されてません と 左兎は 同じ物を食する事は許されてません と 彼女等は食べてる 私を ずっと見てるのよ ずっと側で視て居る
朽ちた身体が 散けない様に 鉄線を巻き付け 更に 足元は石や土で 頑丈に硬める 生きる為の 僕の執着だ 此の身体に 醜さを抱えてでも─。 ・・─雨が降れば─ 傘を差して凌げる それくらいに 私が 生きるのは安易な事で… 此の絵から感じる 差異が 私の底浅い感情を 揺るがす
水面に 静寂な景色を 映して魅せ 上澄みに浮かぶ 花や葉を 掬い取らせる 水面の中の 奥深くを 覗き込めば 深く暗くて 水底も見えず 沈殿した 汚泥が 拡がっている 私は 水が濁らない様に 波を起こさぬだけ
此の強大で 強固な建造物であっても 薄闇の世界では 腐食して逝くんだ 崩れていく様を 私達は 眺める事しか出来なくて… ただ 崩壊して逝く世界で 薄闇を避ける様に 生えた樹だけが 抗う様に 高く高く 伸びていく
・・肉は腐れる・・爛れる・・ ・・腐敗・・悪臭・・撒き散らす・・ ・此の世界に不要・ ・・─ 生命の存在を排除しよう─・・ 呼吸出来ないくらいに 汚れた空気 空気を吸い込んだ 器官がザラ付いていて もう声も出せない 強大な 機械の化け物が 耳障りな金属音させ 僕等を殲滅する
我らは 正義と言う 善意を振り翳して 人の為 廻りの為と言う 思考に慣れさせて 我欲を持たぬ兵隊を創る 正義なんて本当は 真に くだらないと 思わないか?
私は 疎ましく 忌まわしき存在で 人々の嫌悪感が 私を責めて 追い詰めてくる 私に 近付く者達は 暴言を吐き 遠巻き居る者達も 視線は見下している 私が 此の世の全てを 呪えるなら 感情なんて 滅んで 無くなれば良いのに 私が 此の世の全てを 滅ぼせるなら 此の世界を… と 望むだけです
裸足のままで もう少しだけ 眠らせて あと少し 眠らせて 此のソファーで 良いから 抜けない眠気が 感覚を狂わせる あと少しだけ もう少しだけ…