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最初からうまくいくことなんてない。だから自分も他の人も責めてはいけない。

今日のお話は、何か新しいことを始めようと思ったときに読んでほしい。

お父さんもお母さんも、君だって。

最初からうまくできることなんてないんだよ。

たとえば、お父さんもお母さんも、いまではお箸を使って当たり前のようにご飯を食べているけど、お箸だって最初から使えたわけじゃないんだ。

最初は自分でご飯を口に持っていくこともできないから、アーンって言われて、出されるスプーンを口の中にいれることしかできなかった。

それから、ひとりでスプーンやフォークを使いだしたら、たくさん机を汚して、床にこぼして怒られてきた。

だから、いま君がご飯を食べて、汚したりこぼれたりすることがあると思うけど、僕たちも同じように汚してきたんだよ。

でも、いまはお父さんもお母さんも、ほとんどこぼすことがないよね。

なんでできるようになったと思う?

それはね、コツを掴んでいるからなんだ。

コツっていうのは、うまくいくやり方のこと。

僕たちはみんな、何回も失敗して、でも失敗するたびにどうしたらうまくいくかな?って考えて、コツを掴んでうまくいくやり方を覚えていく。

スポーツだって、勉強だって、最初からうまくできる人なんていないの。

うまくできる人は、早くコツを掴んでいるだけなんだ。

どうやったらうまくいくのかなー、って頭のなかで考えてるの。

もし失敗したとしても、こうやったらうまくいくかな?よし、次はこうしてみようって、諦めずにうまくいく方法を探しているんだよ。

そして、たくさん試してみたら、その人にとってうまくいく方法が見つかることがあるんだ。

うまくいく方法を見つけた人は、失敗から学んで、コツを掴んだからできるようになっていくんだよ。

最初からできることなんてない、って分かってもらえただろうか。

これからも、君が初めて体験することはたくさんあると思う。

ちょっとやってみて、うまくいかなかったら投げ出したくなるよね。

でも、もし君が難しいって思って、「ボクにはできない」って思うようなことがあったら、この話を思い出してほしい。

いまはできなくても、何度か試してみてほしいんだ。

試すことは、ヒトが進歩していくための、他の動物よりも優れている特別な力なんだよ。

だから、やってみようっていう気持ちを大切にしてね。

そして、できないことがあって嫌になったときは思い出してほしい。

やってみてもすぐできるもんじゃない、これからこれからって。

焦らずに、君は君だけのやり方でできるようになっていくから。

最後にひとつ伝えておく。

もし、君ができて、周りにできない人がいたときのことだ。

君ができることが特別のように感じられるかもしれない。

そうすると、周りのできない子のことをバカにしてしまう。

これはいけないことだ。

なんでか分かるかい?

君だって、最初はできなかったはずなんだ。

周りの子は、君よりもスタートが遅かっただけかもしれない。

まだコツを掴めてないだけかもしれない。

だから、できない子をバカにしていいはずがないんだ。

君には、できない子に出会ったら、できるように支えてあげられる人になってほしい。

お父さんもお母さんも、君に、優しいことができる人になってほしいと思っている、ということは忘れないでほしいな。

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