周りと自分を比べて落ち込んじゃいけない
君はこれから大人になるにつれて、自分の好きなところを見つけるよりも、嫌いなところ、直したいところが気になってしまうかもしれない。
なんで自分の嫌なことが気になるかというと、生きていくうちに、周りと自分を比べてしまう習慣が身についてしまうからなんだ。
比べることが悪いわけじゃないよ。
比べて、自分に足りないことに気付けると、ちゃんとしよう!頑張ろう!って思えて、成長につながるからね。
でも、周りと自分を比べて、落ち込んでしまうのは悪い比べ方なんだ。
たとえば、君よりも足の早い子がクラスにいるとする。
かけっこで勝負しても、どうせ勝てないって、思い込んでしまう。
勝負する前から、気持ちで負けてしまってるんだよね。
どうせ負ける、やっても無駄なんて思い込みは、誰かと自分を比べているから起きてしまうんだ。
さっきも言ったように、比べることは悪いことじゃない。
誰も比べずにいると、自分が1番なんて思ってしまうからね。
「井の中の蛙 大海を知らず」ってことわざを知っているかい?
井戸の中に住んでいるカエルさんは、井戸だけが知ってる世界で、この世のすべてだと思ってる。
井戸最高ー!って思っても、それは比べるものがないからなんだよね。
大きな海やキレイな河、透き通った湖を知ったら、井戸なんて大したことなかったな、って気付けることができるのにね。
だから、君も比べることを悪いことだとは思わないでほしい。
比べてみてはじめて、自分がいまどんなレベルなのかわかるから。
でも、比べて勝手に落ち込んじゃうのはダメだからね。
誰かに負けたくらいで落ち込んでちゃいけない。
足の速さで負けてたら、早く走る練習をしたらいいじゃないか。
算数のテストで負けてたら、ドリルを他の人より多く問いてみたらいいじゃないか。
なぜお父さんが、比べて落ち込むな、っていうのかというとね。
君と、周りの人は、過ごしてきた時間が違う。
早く走れる人は、君が遊んでいる間にたくさん走ってたかもしれない。
君よりも良い点をとったあの子は、君よりもたくさんお勉強してたかもしれない。
陰で練習していたり、勉強していたり、努力しているかもしれないんだ。
君は比べて落ち込むんじゃなくて、どうやったら勝てるか考えられる人になってほしい。
大事なのは比べた後、だからね。
比べて、負けそう、無理、嫌だ、なんて落ち込んじゃダメ。
比べてみて、どうしたら勝てるのか、どうしてあの人はすごいのか、どうやったらあの人のやってることと同じことができるのか。
比べた後、しっかり考えられる人になること。
考えたことはしっかりお父さんお母さんがお話聞くから聞かせてね。