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夏忙しの終わりに

子どもたちの夏休み、それはつまり親たちの夏忙し。

朝早く起きて学童のお弁当をつくり、昼休みには部活帰りの娘の昼ごはんと晩ごはんの下準備をし、退勤後には習い事前に食べるおむすびを握り、晩ごはんをつくる。炊事が日に2回分増えるのが夏休み。

宿題は果たして終わったのか、あるはずの丸つけ用の答えは一体どこへ行ったのか、工作は規定のサイズにおさまっているのか、作文の文字が徐々に殴り書きに変わっていくのはどうしたら防げるのか。

こう書いているだけで遠い目をしてしまう。
同志のみなさま、おつかれさまです。

夏はなんと言っても暑すぎるから、揚げ物でもした日には自分の食欲が完全に消滅する。灼熱のキッチンから解放され、晩ごはんのときには屍となっていて、冷たいお浸しやお豆腐をちびちびと食べる。

月次で更新しているマガジンnote、今月は子供の成長に伴う夏忙しの変化について書いてみる。特に幼児を育てている方にとって、この先が何が待っているのかわかるだけでも安心できると思うから。

1.保育園児と夏休み

遥か昔で記憶が定かではないが、保育園に関して言えば、夏休みだから…という忙しさは無かったように思う。幼稚園か保育園か、というだけで割る程度の線引きがされており、夏休みはみーんなお休み!にはなり得ない。

変わらず給食はあるし、いつものメンツはいつも通りにお迎えが遅く、従って夏休みに伴う罪悪感も無い。しいて言えば、水遊びの準備が増えることくらいか。

夏は陽が高く、18時くらいにお迎えでもまだ明るいのが精神衛生上とても良い。(我が街は田舎だからかお迎えが異様に早く、18時だとすでにフィニッシャーに近いという恐怖があった)

2.小学生と夏休み

ここからが本番である。学童で子どもたちも薄々気づいているとはいえ、小学生の夏休みははっきりと2つのグループに分けられる。1ヶ月半のなが〜い夏休みに突入する人・毎日学童生活が始まる人。

親としての夏忙しポイントは以下の3つ
・毎日の弁当と送り迎え
・夏休みに学童へ行かせる葛藤と罪悪感
・進んでいるようで進んでいない宿題

順番に見ていこう。

毎日の弁当と送り迎え

私にとっては、最大の夏忙しポイントは弁当作りだ。我が家の場合、送り迎えは夫と分担できるが、弁当作りはなぜか全く分担してくれない家事のひとつ。

料理自体はそれほど苦ではないが、あの小さな弁当箱にちまちま詰めるための空間把握能力が私には無い。予期せぬ隙間があいてしまうし、おさえの冷凍食品を用意しておこうにも息子は唐揚げ以外の冷凍食品全捨てマンなのでリスクでしかない。彩りとなる野菜も、安パイのブロッコリーやオクラが頻出してしまう。毎日少しずつ内容を変えたいが、さすがに1ヶ月もつづくと難しくなってくる。

そして何より、眠い。たった30分早起きするだけなのに、なぜあんなにも眠いのか。長期休み以外にも毎日弁当を作っている人を心から尊敬する。夏休み明けに給食が始まったときのありがたさと言ったら。

ちなみに、うちは下の子が学童ラストイヤーのため、夫が自主的にお弁当を数日でも担当してくれることを日々祈っている。私が出張等で不在のときは夫がお弁当を作ってくれるので、スキル的にはできる。しかし私がいるときにはしれっと素知らぬ顔をしている。

察してくれるはずもないし、かと言って強制するのも良くない。悩んだ末に、「長女リマインド」を実施している。私がいないときに、「ね~パパってさ、お弁当はつくらないの~?」と言ってもらっているのだ。今のところは返事はいつも「あ~つくろうかなあ」「つくらなきゃだよねえ」だそうだ。さて、夏休みもあと数日。彼は最後のチャンスを活かすことができるのか、老後に遺恨を残すのか。

夏休みに学童へ行かせる葛藤と罪悪感

これは、気忙しいというか、気持ちの問題。うまく説明できないのだが、親が働き続ける中で夏休みを憂鬱に思う理由のひとつではないだろうか。

しかし「学童は、友だちと一緒にやさしいおばあちゃんの家に行っているような状態である」と考えれば基本的に解決する。

私は親が専業主婦だったので、思い返せば夏休みは自由だったはずだが、午前は掃除機の音を聞きながら半強制的に宿題タイムを過ごし、午後は友達と学校のプールへ行ったり誰かの家で遊んだりして、漫画を読んでばっかりで怒られて、別に息子がいま過ごしている学童の生活と同じだった。

地域差があるかもしれないが、子が通う公立の学童はキレイな建物で、そこに学童支援員のみなさま(神々)と、いつものお友達、コロコロコミックや多少のおもちゃ、工作の材料などがある。場所が家か学童かの違いなだけで、やってることはそんなに変わらない。お楽しみ会があったり、若い大学生の子が来てくれたり、むしろスペシャルですらある。

また、小学生になると子供たちだけで参加する外部のキャンプがたくさんある。目を輝かせて3、4日間出かけていく子を頼もしく思うし、その経験ができるのも働き続けているからこそだから、罪悪感は吹き飛んでいく。

進んでいるようで進んでいない宿題

大体の宿題は学童でやってくるため、ラクな気もするが、気を付けないととんでもないやっつけ仕事が行われている。「うん、やったよ」ほどあてにならないものは無い。(※我が子の場合)

夏休みの宿題は、自分が子供の頃と比べたらかなり少なくなった印象があるが、それでも一緒にチェックしたり、見直ししたりするのはなかなかに手間であり、忙しい。リコーダーの練習とか絵の具の買い足しとか地味に手がかかるものもあるし、作文や工作といった大物もあるしね。

3.中学生と夏休み

中学生になると、夏忙しの度合いは「部活動」と「習い事」によって決まる。うちはたまに送迎がある程度でそんなに忙しくは無いが、試合などの遠征が多い部活となると、そうも言ってられなさそうだ。

とはいえすべて計画的な忙しさなので、入部のときに話し合うしかないのだと思う。夏期講習も然り。徒歩や自転車で自分でいける範囲であれば、親の夏忙しも軽減できるはず。

それから、部活帰りの昼ごはんの準備。私は在宅勤務なので普段は前日の残りものとか、あるもので簡単に済ませる。しかし育ちだかりの娘となると、昼ごはんの体裁を整えなければならない。そこはちょっと忙しい気がする。ただし中学生なので、自分で用意できる程度の食材を準備しておくという手もある。

炊事が増える一方で、いつもはついSlackを見てしまったり、晩御飯の下準備に昼休みを使ってしまうが、娘と一緒におしゃべりしながらヒルナンデスを見ているとあー、昼休みだなー!という感じがする。そう思うと、忙しいだけではないのかも。

***

保育園、小学生、中学生と子ども成長に伴う夏忙しの変化について書いてみた。うちは小学生と中学生の2人なので、まだ数年は夏忙しが続きそうだ。子どもが3人も4人もいる人なんて、夏忙しのレベルが違う。本当におつかれさまです。

ともかく、長い夏休みも残すところあと1週間。
どうか、親に秋休みをください。


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