AI時代に活躍できる医療人材になるには? - “医療人2030”育成プロジェクトのススメ
みなさんはじめまして、“医療人2030”育成プロジェクト総括責任者の小林泰之と申します。私の本職は、医療におけるAIを担う大学院講座の教授と、デジタルヘルス共創センターの副センター長です。常日頃から医学生のみならず医師やその他のメディカル・スタッフ、医療・ヘルスケアに関わる企業人への、教育の重要性を強く感じています。
生成AIの登場によりAIの進化は20年以上加速しており、汎用性AI(Artificial General Intelligence)は10年以内には登場してくるでしょう。我々はこれまでの常識や固定観念に挑戦して、新しい医療のパラダイムシフトを探求する必要に迫られています。そのためには医療以外の分野との異種融合を実現させ、デジタルネイティブ世代や α 世代とともに次世代医療を創出しなければいけません。つまり、一人の中に複数の分野を横断する知識と経験が求められる時代が到来したわけです。
このような新時代で活躍できる医療人材が日本国内でもっともっと必要である。そう考え、全国の方々を対象にした“医療人2030”育成プロジェクトを、2021年に起ち上げました。
本プロジェクトの目的は、AIやICTをはじめとする最新技術を活用して、日本の次世代医療の実現に貢献可能な人材を育成することです。昨年までも、東京大学の松尾豊教授やNVIDIA社の大崎真孝社長を筆頭に、元サッカーの日本代表監督の現今治FC会長の岡田武史様、米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ副所長の石井裕教授、東芝社の前社長の綱川智様、東京大学次世代知能科学研究センターの松原仁教授など、多くの著名な方々からのご協力を得ており、成功を収めるべく進んでいます。今年も様々な領域で高名な先生方にご登壇いただく予定です。
また、これまでの3年間で、約2,000名に登録いただき、のべ20,054名にセミナーに参加いただいています。さらには、ディープラーニング協会様や川崎市様といった多彩な団体様からご後援いただくと同時に、たくさんの企業様からもご協賛いただくことができました。
“医療人2030”育成プロジェクトを構成する要素は、以下の3つに大別できます。
テクノロジーを学ぶための医療AIセミナーやデータサイエンス講座
各領域の第一人者の方々にご登壇頂いている医療人2030育成プログラム
応募選抜制の個別の想いを実現させるMIRAI(Medical InnovatoR with AI and ICT)
このような多岐にわたるプログラムを開催しただけでなく、参加者からも高い評価をいただいており、大変充実したプログラムになっていたのではないかと自負しています。例えばMIRAIでは、これまでに100名を超える受講者が起業家精神やビジネスプラン作成といったスキルを学び、実際に事業化や起業において目覚ましい活躍を見せています。
本2024年度の挑戦は、これまで以上に“明確なアウトプットを目指す”ことをテーマとした、完全WEBからREAL形式への移行です。これによりリアルなコミュニケーションを促し、著名な講師の先生方と参加者のネットワーク強化、進歩が激しい生成AIの活用ワークショップの実施、それを実現させるための広報・ブランディング戦略を進めています。
これらの挑戦は、まさに未来の医療を担う次世代の医療人材に向けた革新的な取り組みであり、幸いなことに例年以上に大きな期待を集めています。これからの医療を創り出すのは、皆様一人一人に他なりません。ぜひ本プログラムにご参加ください。皆様にお目にかかれることを、心から楽しみにしています。
“医療人2030”育成プロジェクト 総括責任者
小林 泰之
聖マリアンナ医科大学大学院医学研究科医療情報処理技術応用研究分野 兼 先端生体画像情報研究講座 教授、デジタルヘルス共創センター副センター長、画像センター副センター長。
旭川医科大学医学部医学科卒業。放射線科診断専門医。自治医科大学大宮医療センター、聖マリアンナ医科大学に勤務。医療現場側のリーダーとして複数の企業とモダリティやワークステーション、画像情報システムを開発。現在は大学内において産官学連携を促進し最先端のAI/ICTを活用したイノベーションを創出・推進。専門は、画像診断におけるAI/ICT化、および広く医療・ヘルスケア領域におけるAI/ICT活用に関する研究および実用化のための企業連携など。
“医療人2030”育成プロジェクトにぜひご参加ください!
「“医療人2030”育成プロジェクト」では、魅力的なゲストを招いたセミナーを今後も開催していきます。2024年度は全12回+αを予定しているので、興味を持たれたらぜひ以下よりWEBサイトにアクセスしてください!
未来の医療を創る‘医療人2030’育成プロジェクト
https://marianna-dhcc.jp/