認知症の種類
「治せる認知症」にも注目。アルツハイマー型が約6割
認知症の原因となる病気は70種類以上あるといわれますが、実際には下のイラストに示されている4つの病気が9割を占めています。
なかでももっとも多いのがアルツハイマー型認知症で、全体の6割にのぼります。次に多いのが血管性認知症ですが、レビー小体型認知症は発見しやすくなったことで患者数も増えています。これら4つは、それぞれ合併して発症することもあります。
血管性認知症
脳内の大小の血管がふさがれるなどして起こる
脳内の血管がふさがれたり、破れたりして認知障害が表れる認知症。症状はまだらに出る場合も多い。
アルツハイマー型認知症
海馬から始まり側頭葉、頭頂葉、前頭葉が萎縮
記憶をつかさどる側頭葉の海馬が萎縮し、頭頂葉と前頭葉も萎縮するため見当識障害や実行機能障害などが起こってくる。
前頭側頭型認知症
人間らしさをつかさどる前頭葉が萎縮
前頭葉と側頭葉が萎縮する。人格の変化や反社会的な行動をとることが多い。
レビー小体型認知症
脳幹や大脳皮質にレビー小体が増加
幻視など特徴的な症状がある。視覚中枢のある後頭葉の血流が低下している。
認知症の症状は原因疾患が異なると変わる
アルツハイマー型、レビー小体型、前頭側頭型など、多くの認知症は、病気によって脳の神経細胞が変性して起こる「変性疾患」で、一般的にゆっくりと進行するものです。一方、血管性認知症は脳卒中が原因となって発症する認知症であるため、脳卒中の発作のたびに段階的に進行します。
症状も、疾患が脳のどの部位に表れるかでさまざまです。「認知症になるともの忘れがひどくなる」と思われがちですが、そうとも限りません。
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