活性酸素について
私たち人間は歳を重ねていくごとに皮膚にシワができたり、たるんできたり、ハリがなくなってきたり、シミができたり、吹き出物ができたりといろいろな皮膚トラブルが発生しますよね。その原因は日々のストレスや紫外線、遺伝現象、ホルモンの異常なと原因は様々です。
その中でも最近メジャーになってきている活性酸素をご紹介致します。
まず、活性酸素とは何か?
「ほかの物質を酸化させる力が非常に強い酸素」のことです。私たちは呼吸によって大量の酸素を体内に取り入れていますが、そのうちの約2%が活性酸素になるといわれています。
活性酸素は殺菌力が強く、体内では細菌やウイルスを撃退する役目をしています。ところが活性酸素が増えすぎると、正常な細胞や遺伝子をも攻撃(酸化)してしまうのです。
<活性酸素が関与する主な疾患>
動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、がん、糖尿病、胃潰瘍、肺炎、脳血管性痴呆症、アルツハイマー型痴呆症、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、白内障、未熟児網膜症など。
抗酸化生活術1 食生活を見直す
食べ物には、活性酸素の働きを抑えるさまざまな抗酸化成分が含まれています。たとえばキウイやイチゴ、トマトなどに多く含まれるビタミンCや、ナッツ類、大豆などに多いビタミンEを、「若返りビタミン」ともいいます。ビタミンCやEには、細胞の酸化(老化)を防ぐ働きがあるからです。
抗酸化成分には、ほかにも次のようなものがあります。
赤ワインやブルーベリー、リンゴ、ココアなどのポリフェノール(*1)、緑茶のカテキン、ピーマンやニンジン、カボチャなど緑黄色野菜のβカロチン、トマトやスイカなどのリコペン、豆類やタマネギ、シソ、緑茶などのフラボノイド、ゴマのセサミノール、ニンニクやキャベツなどの含硫化合物、エビやカニの色素アスタキサンチンなど。
抗酸化成分には面白いことに、3大栄養素(たんぱく質・脂肪・炭水化物)以外の微量栄養素や色素が多いのです。私たちは食事のメニューとして、肉や魚などのメイン料理ばかり考えがちですが、実は添え物の野菜、香辛料、調味料、デザート、飲み物なども、酸化の抑制に大きな役割をになっているのです(*2)。また抗酸化成分は、色の濃い植物性食品に多いという特徴もあります。
ただ抗酸化成分は、どれか一つを食べれば済むというものではありません。「○○が体にいい」と聞くと、それだけを集中的に食べる人がいますが、そうした方法には限界があります。
野球にたとえれば、活性酸素は打者、抗酸化成分は守備陣です。守備陣にイチローのようなスーパースターがいても、すべての打球を追ってグラウンド全体を一人で守ることはできません。それと同じで、どんなに強力な抗酸化成分でも、それぞれの能力(性質や作用の仕方)に違いがあるため、力を合わせないと活性酸素には対抗できません。
抗酸化成分を含む食品を数多く知っておき、毎日の食事のなかでできるだけ多くの種類をとること…それが抗酸化食生活のポイントなのです。
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