私の頭の中の密かな愉しみ
世間的に考えて、非常にお堅い仕事をしていると思う。
内容も言葉も対応も非常に厳しくて、相手に対して情けも容赦もない時がある。
(勿論、情けがある時もあるけれど)
そこに更に自分自身のパーソナリティとキャラクターと職場内での立場が加わり、仕事の鬼とか、さすがいろりさんとか、言われたりすることもある訳で。
こうなるとなかなか色々なことを崩せなくなっていって、益々自分にも他人にも厳しい人、という像が強化されていく。
今更可愛い女にはなれないし、上手に人に頼ることもできないし、頼られる方が多いし。
だからこそ、厳しい顔をして厳しいことを言いながら頭の中でだけめちゃくちゃな妄想を広げる愉しみが得られたりする。
正直なところ、仕事が全く難しくないので要は脳に余力があり過ぎるのだ。
社会的に意義がある仕事で、やりがいはなくはない。
でも難しくないので面白みがない。
面白くないと思いながら仕事をするのもつまらないので、どうにか楽しもうとした結果、こうなってしまった。
ああ、頭の中ではこんなことを考えていながらよくもまあそんなお堅くて厳しいことを他人に言えたものね…といった感じで。
次にイイコトができる日がきたら、こんなことをしたい、こんな風にされたい、そういえば次はこうしようって言ってたな…などなど考える。
そういう創作は探せばいくらでもあるかもしれないけど、もしも、私の頭の中を覗ける人が存在したら、それを使っていくらでも私を脅して、蔑んで、侮辱して、服従させることができるだろう、と思うほどに。
私が今こんなことを考えているなんて誰一人想像しないだろうなぁと思いながら、何食わぬ顔で働くことが、最近漸く見つけた、勤務中の私のささやかで密かなお愉しみ。
多少温度が上がった吐息が漏れても、マスクが都合よく隠してくれるし、口元が見えない以上、多少口角が上がったところでそんなことはお首にも出さずに業務に励むことが可能だったりして。
今日は随分とオシゴトが捗ったなー。
なんてね。