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  • 若者の日常小説

    1~6話(完結)のまとめ

最近の記事

21/10/8の夢日記

東京に住んでいる僕の元に両親が関西の実家から遊びに来て、レンタカーを借りて3人で小旅行に出かけた。 行き先は父にお任せで、適当に西へ。ある所で車を停めて散歩したりして、僕は両親の足取りを放って一人で山道をどんどん歩く。木々の隙間に曲がりくねった散策道の向かう先が見えて、そこに湯気を確認する。秘湯ってやつ。辿り着いて見つけたのは直径2メートルほどの浅い小さな泉だったが、確かに温泉だった。スニーカーを脱いで足先を浸けてみる。温い。がっつり足湯をしてみたくてズボンの裾を捲ろうとす

    • 21/9/16の夢日記

      芝居の専門学校に通い出したばかりの私。やる気満々で授業に取り組んでいる。 ある日の授業はクラスメートとペアを組んでのダンス。テーマが与えられ、それをイメージしてペアと息を合わせつつ即興ダンスをしなければならない。私のペアの女子はクラス内では頭一つ抜けた芝居経験と熱意があり、見た目も華やかで、いわゆる優等生だったが、私にペアとして臆するような気持ちはなかった。講師の、周囲の想像を上回ってやりたかった。何回かトライする。及第点。基本の型を崩して大きく動いてみる。ペアの彼女が「そう

      • 21/9/15の夢日記

        今日は土曜日だけど学校があって、朝出かける前に飼っている猫のDちゃんを撫でくりまわしているときに急に思いついて衝動的に猫を連れて出てきてしまった。 Dはラガマフィンという大型種で、膝に乗せて抱きながら原付に乗っても案外安定している。そのまま駅まで行くと人が少ない在来線に乗り梅田まで来た。途端に人通りが増える。学校は更にここから地下鉄に乗り換えた先にあって、ここまで来てようやく、あ、猫を連れてくるのは無謀だったな、と気付く。 ここからUターンして家に帰るにしてももう既に結構面倒

        • 若者の青春小説(6)

          (5) 2学期の初日の朝、西原は僕の家に迎えに来た。 「おう、おはよ」 暗がりで私服姿を見たときはピンとこなかったのだが、こうして明るい陽の下で制服姿を見ると、確かに見覚えのある背格好だ。ただマスクの下の顔は見たことがないからやっぱり判別がつくってほどではなくて、逆にマスクをしてない僕の顔を通りすがりに一発で見分けた西原ってすごいな、と純粋に思う。並んで自転車を漕ぎながら西原が話すのは他愛もないことだ。 「野中って弁当? 今日から一緒に食おうぜ。あと2人いつメンがいるんだけ

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        • 若者の日常小説
          6本

        記事

          2021/8/13の夢日記

          亡くなった祖父母の家は広く、家族で帰省した私は2階に部屋を与えられ、そこで自由に寝泊まりをしていた。 ある夜ふと目を覚ます。横たわったまま開けっ放しの障子の先の隣の部屋に視線をやると、自然石の置物が宙に浮いてふわふわ上下しているのが見えた。一瞬目を疑うが、確かに宙に浮いている。すわポルターガイストか、とすかさず録画を始める私。霊感ゼロなので今までこんな目撃体験はしたことがなかったが、遭遇するときはあっさりと遭遇するもんだ。やがて石は静かに床に座った。そのとき誰かが私の肩に手を

          2021/8/13の夢日記

          若者の青春小説(5)

          (4) 男は西原といって、同じクラスの、僕の目の前の席の男だった。僕は顔すら覚えていなかったけど西原は僕のことを覚えていた。 「プリント回すときに顔見るじゃん」 僕は後ろの席の奴の顔なんかまともに見たことがない。サッと一瞬振り返っただけじゃマスクが邪魔ではっきり見えないし、第一頭を落とす妄想をするのに顔なんか必要なかったから。 帰り道、並んで自転車を押して歩きながらずっと西原の話をぼんやり聞いていた。今日はクラスメイトの家で3人で勉強会をしていたこと。公園の近くで解散して通

          若者の青春小説(5)

          2021/8/11の夢日記

          家族で祖父母の家へ帰省している。祖父母は既に亡くなっているので空き家の管理と近所に住む親戚との交流が目的だ。俺は在宅のシナリオライターをやっていて未だ独身、時間に関してはかなり融通が効くので、いい歳して両親の里帰りにくっついてきた体だ。 今日はその最終日で、両親が帰りの準備でバタついている中それを手伝いもせず俺はノートパソコンに向かっている。締切が近いが難航している。難航しているがこれから父方の従兄弟たちとの約束がある。借り物があるので地元に帰る前にそれを返さねばならないのだ

          2021/8/11の夢日記

          若者の青春小説(4)

          (3) さっきまでの熱い怒りが、蒸し暑い夜が嘘みたいに内臓が一瞬にして凍りついて、そして次の瞬間一気に溶けて滝のような汗になって噴き出す。心臓がこめかみに移動してビクンビクン収縮して僕は声も出せず袋を掴んだままの指も動かせない。怖い。中のものが怖い。中のものが今どうなっているのか確認するのが怖い。もし中のものが自分の想像したとおりだったら、どうすれば。 ーー頭の中の血まみれの教室。頭のないクラスメイトたち。うつ伏せで居眠りしていて助かった僕はまずあたりを窺って危険がないこと

          若者の青春小説(4)

          若者の日常小説(3)

          (2) 黒いキャップを被ってマスクをした細身の男。黒いビッグサイズのTシャツに黒いスキニー、夜でもわかる明るい髪色から見え隠れするバチバチのえぐいピアスが街灯の細い光を反射している。僕が住んでるような微妙な田舎に大勢いるタイプではない。顔は目元しか確認できないが、僕より少し年上、大学生くらいに見えるその男は、目を細めて持っていたビニール袋をこちらへ差し出した。 「これあげる」 中身は見えない。焼き芋が2本分くらい入っていそうなボリューム感で、だけど気配はもっと柔らかく、なん

          若者の日常小説(3)

          若者の日常小説(2)

          (1) 20時。夏といえども既に日は落ちて、虫の声と車の排気音が響く中、自転車で出かけた僕がマスクをしていなかったのはそんな感じで退屈で期待はずれな日常にほんの少しの刺激を求めたからであって、本気で病気にかかって苦しむ覚悟があるわけじゃなかったし、家族や知り合いにバレたらマスク忘れちゃったと誤魔化すつもりだったし、実際入店したコンビニで店員のお姉さんと客のおばさんにじろっと睨めつけられて僕は日用品の棚に直行してマスクを買ってしまった。夜食買うつもりだったんですけど……。 コ

          若者の日常小説(2)

          2021/8/2の夢日記

          近所に住んでいる弟が家に遊びに来たのでくだらない話をしながら私は、通販番組で扱われている黒真珠ネックレスの値段の推移をノートに記録している。 昼間の時間帯では20,000円だったものが時間が深まるにつれて値上がりしていって、深夜には250,000円を20回分割にして一回約12,000円と謳い一見安く見せて売ったりしていて、このえぐい仕組みを発見してしまった私は弟に報告しようとして口がうまく動かないことに気付く。 右の奥歯が上下くっついた状態で動かせなくて、噛みしめる力がコント

          2021/8/2の夢日記

          若者の日常小説(1)

          新型コロナウイルスに関係する内容の可能性は一切ないです😂 殺人の犯行動機がアニメだと決めつける大人、アホだな、と思うけど今この瞬間超能力者によってクラスメイト全員の首が飛んで、あ、もちろん僕は生き残ってるんだけど、そんなことが起きたらどうしよっかな♪ とかいう僕の妄想にもアニメやら漫画の影響が当然あるだろうな、とも思う。 若い頃漫画を読むことが趣味だった父の蔵書が家にはたくさんあって、僕は僕が生まれる前に上梓されたそれらを読んで育った。 お気に入りは男子高校生が不死身の美少女

          若者の日常小説(1)

          2021/7/24の夢日記

          実家のダイニングテーブルは父の仕事場になっており、 テーブルの下には段ボールに入った荷物が積まれている。 で、すっかり忘れていたのだがそこに1メートルほどの大きめの水槽があり、 すっかり忘れていたのだが金魚も入れっぱなしになっていて、 すっかり忘れていたことにびっくりしてしまった。 子供の頃は無責任な飼い方をしてしまったこともあるが、大人になってまで繰り返してしまうとは思っていなかった。 水槽の水は黄緑色に濁っていて、荷物の隙間から思っているよりもだいぶ大きい、15センチくら

          2021/7/24の夢日記

          2021/7/24の夢日記

          右手の親指の付け根がポコッと隆起してしこりになっていて、 角栓だか膿だか脂肪だか、とにかく硬くてクリーム色のものが頂点の毛穴から覗いている。でかい。 少し爪の先でいじったら、皮膚の下に隠れてた部分もにゅるっと出てきて、毛穴の蓋をしていたクリーム色の塊が取れた。 毛穴が5ミリくらいまで広がってしまって、中の肉が見える。 肉と皮膚の間には少し隙間があって、角度を変えて覗き込んで見ると、 乳灰色の玉砂利のような塊が2,3個転がっている。 脂肪の塊? 老廃物かな? 中を割って見てみよ

          2021/7/24の夢日記

          2021/5/13の夢日記

          ハリポタとあんスタを足して割ったような魔法+アイドル育成学校に通うことになった。 ただ私は魔法も使えないしアイドル志望でもない普通の一般人で、 おしゃれで豪華な校舎や、華やかな雰囲気の学生に感動しながら体育館、本校舎と見て回っていて、とある空き教室を覗くとY子がひとりでお弁当を広げている。 一緒に帰ろうと思い彼女が食べ終わるのを待つ間、漫画雑誌を読む。 新連載の作品。学生らしき少年がかわいい女の子と狭い物置でふたりっきりのカラーページから始まる。いい雰囲気。恋の予感。と思っ

          2021/5/13の夢日記

          2021/5/12の夢日記

          クラス替えがあって久しぶりの登校。 小学校のときの友達や、悪目立ちしてた不良っぽい男子と同じクラスだ。教室の前の方の席には東…東幹久!?東幹久と同じクラス。笑 校内は文化祭直前の準備中で、もう雰囲気が出ている中を歩いてロッカーに行くと、私のロッカーが荒らされていた。 中に入れていた大量の紙がぐちゃぐちゃに山のように積まれて衆人に晒されている…、 私がコツコツ描きためたBLイラストたちが! ご丁寧に汁濁気味のエロいやつが一番上にしてある!! ひどい嫌がらせ…いや、いじ

          2021/5/12の夢日記