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メキシコ-エモーショナルな色使い

太陽の光が豊かに降り注ぐ国、メキシコ。

もう十数年前の話ですが大学2年の4月にアメリカを旅しました。
サンディエゴからメキシコは結構近かったので、そのままの流れで車で南下して国境を超えてティファナという町を訪れました。(はい、お察しの通り・・・新学期早々に思い立ち、学校を休んで旅しました。親や先生、その当時は、ごめんなさい!)

初めてみたメキシコの印象は、太陽がギラギラしていて、メルカド(市場)には、色とりどりなソンブレロ(メキシカンハット)や雑貨が沢山並んでいて、街並みもカラフルで楽しい雰囲気でした。水よりも安いコーラを買い、タコスをかじりながら街歩きを楽しみました^^ 

メキシコの色彩はカラフルと申しましたが、どんなものかというと、

鮮やかな色を何色も組み合わせる(高彩度・多色相)の色使いが特徴です。

メキシコは、インディアンの土着の文化とスペインの文化と言う2つのものを同時に共存させることで新しい文化を生み出している国です。さらには、スペインの文化の背景にあるイスラム系の文化も、同時に影響しています。

メキシコは、色彩の使い方が極めてエモーショナル(感情的・心情的)です。メキシコの有名な建築家のリカルド・レゴレッタもインタビューで答えていましたが、メキシコ人は、知的なアプローチによってではなく、極端に言えば「無責任」にその色彩を活かし、使っています。

メキシカンな色合いを表現したい時は、語弊を恐れずに言えば、オレンジや紫、黄色、緑などとにかく鮮やかな色を思うがままに組み合わせるとメキシコっぽい色使いが出来ます。

もしルールがあるとすれば、この2つでしょうか。

・ビビッドカラーを使う

・離れた色同士を合わせる(青&黄や緑&赤など)

そして、メキシコ人の光に関わる見方も面白いです。

村や町の建物の話ですが、窓の穴を穿つ時は、窓のデザインは外観主体ではなく、内側から考えるそうです。例えば、一日の中で一体何時ごろに陽の光を部屋の中にいれたいのか、また特別な状況の中で光をどういう風に活かしたいのかと言うことから考えて、光を取り込むことをしています。つまり個々の主観によって欲しい場所に窓の穴が空いているので、外からみたときに建物にルールがないのです。

グーグルアースでメキシコを散歩する機会があれば窓の位置に注目してみてください。歴史的な建造物は理路整然としていますが個人の家は窓の高さがちぐはぐしたものも多く自由を感じると思います。

そんな自由気ままなメキシコ人はとっても明るくて優しい人柄です。

昔職場の同僚にメキシコ人のティナさんと言う女性がいました。夜バーに一緒に行った時、ティナさんはラテンの血が騒ぎだしようで急に踊り出したので、内気な私は圧倒されまくっていました。そしてよく親身になって私の悩み相談も聞いてくれて本当にいい人だったなーと今でも思い出の人です。逸れましたね^^;

と言うことで、好きな色を思うがままに組み合わせる、窓は欲しい場所にあける、踊りたくなったら踊る!という、自分の気持ちにとても素直なメキシコ人だからこそ、色彩豊かな今のメキシコが誕生したのですね。

エモーショナルな色使いとともに自分らしくあることを大切にするメキシコ人のあり方、ぜひ見習いたいものです(╹◡╹)

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