指輪は食い込んでいない
母の結婚指輪は薬指に食い込んでいて、どうやって外すのかな、と度々、疑問を抱いた記憶がある。
テレビで指輪の外し方について紹介していて、石鹸やらタコ糸やらを使っているのを見る時いつも、母の手を想像していた事もそれを物語っている。
電車に乗っている時も然り。
結婚指輪ってそういうものだと思っていたし、母親という存在は肥えていくものだとも思っていた。
世の中に疑問を持つ事すらを知らない、幼い頃の刷り込み。
一昨年、私は再婚して指輪をする様になった。
目立つアクセサリーは私の青白