93歳祖母との再会
こんばんは、あんぼです。
転職前に許された有給が1週間。
大好きな祖母に会いに山口県へ一泊2日で行ってきた。
そう、この「ちょうどええ」の祖母
19歳のときに「あんた、ちょっと髪きれいにしてきーさんや(きれいにしてきなさい)」と祖母の母に連れられたところが床屋さんで「そのまま白いの(綿帽子)を頭にすぽっとかぶされてから」(=白無垢になって)旅館の後継ぎが決まっていた祖父のところに嫁いだ。
嫁いだ先の旅館が明治14年(1881年)から今でも継承されているところで、時代もあり厳しい環境だったらしい。朝4時起きして薪でお米を炊き、洗濯を川で行い、すべてが手作業のおもてなしだったそう。川沿いに位置することから何度も水害を経験している。
私の母を含む3人の子供には「なんもしてられんやった」と今でも言うほど、女将という仕事しかさせてもらえなかったらしい。
「一所懸命やってたらなんかええことあるっちゃ」
祖母のセリフには説得力がある。
前置きが長くなったが、一度墓参り中に崖から落ちて手術を4回。
容体が悪かったが、やや回復したためやっと顔を見せられた。
施設から訪問が許された時間は20分
車いすに乗っている後ろ姿はやせ細り、きれいな白髪。正面で対面すると、マスクはしているが目は生きている。
「まー遠いところから悪いね~」
満面の笑み❤️
そこから今の施設の環境の良さ、自分がそこに入っていると知った同級生の友人も入居してきたこと、もらいもののお菓子を他の入居者に配ったらスタッフに怒られた話、極めつけは今から漢詩を勉強し始めたということで達筆の習字を見せてくれた。元々、写経が趣味で字がきれいなことはよく周りからも言われていた。
「これがええほっちゃいね(これがいいのよ~)」
と言われて見せてくれた詩がこちら
丁度よい
お前はお前で丁度よい
顔も身体も性も
お前にそれで丁度よい
貧も富も親も子も息子の嫁もその孫も
それはお前に丁度よい
幸も不幸も喜びも
悲しみさえも丁度よい
歩いたお前の人生は
悪くもなければよくもない
お前にとって丁度よい
地獄へ行こうと天国へ行こうと
行ったところが丁度よい
うぬぼれる事もなく
卑下することもない
よくもなければ悪くもない
死ぬ月日まで丁度よい
どうも誰かのを写したらしいが、祖母は自分の口癖には気づいていない様子(笑)
祖母により、私は山形にある全寮制の高校を決め、祖母の紹介でカリフォルニア州立大学へ留学を決めた。私にとっては第二の母。
その後も通訳と荷物持ちの役割でオーストラリアや香港など海外旅行の思い出も共にある。
タイムズアップ!
積もる話はここまで。
話しているとき少しでも顔を見せようと私がマスクを外していたようで、それは後で施設のスタッフさんに怒られた😢⤵️
ごめんなさい🙏
後日談で、その夜は祖母は興奮して寝れなかったらしい。
少しでも元気になってくれたらそれはそれでちょうどいい(笑)